スマートフォンはすぐ手にとって、いろんな情報を引き出せるため、ついつい時間を気にせずに長時間使ってしまいがちです。そんな中、最近「スマホ老眼」という名称がじわじわと広がっています。

今回はスマホ老眼はどういうことなのか、医師に詳しく聞きました。

いわゆる「老眼」は、どういう状態?

老眼とは、年齢を重ねることによって、目の調節機能により調節できる範囲が、若いころよりもかなり狭くなっている状態をいいます。

遠視と混同されやすいのですが、遠視と老眼で違う点は以下になります。

・遠くを見やすい場合は、近くを見るのが苦手になる
・反対に近くを見やすい人は遠くを見にくくなる


このような状態がある場合、老眼といえます。

スマホを使うと、なぜ老眼と似た状態になるの?

スマートフォンを長時間使うと、常に手元を見つめ続け、眼は近くにピントを合わせ続けることになります。

通常の生活では、ある程度あちこち、遠くや近くに目を動かすことが多いので、常に目は遠近調節を行っています。しかし、スマートフォンを凝視し続けることでスマホに合わせたピントが定着してしまい、他のものにピントが合いにくくなってしまうのです。

このように、まるで調節機能が低下した状態が老眼と似ていることから、この状態を通称「スマホ老眼」と呼んでいます。

スマホに集中、実はよくない…?

スマートフォンの小さな画面に集中していると、ピント調節がされずに機能は低下してしまうおそれがあります。

通勤に使う電車やバスの中で使用すると、休憩を取らず、ひたすら長時間スマホを使ってしまいがちです。ずっと眼のピントが一点に合い続けることになり、よりスマホ老眼のリスクをあげてしまうということになると思います。

スマホ老眼を予防するためにできることはありますか?

スマホ老眼を予防するために以下の2点に気をつけると良いです。

1.長時間見続けるのを避ける
何時間も見続けることは避け、時々スマートフォンから目を離したり、ピントを変えるべく遠くを見るようにしたりすることが大切です。

2.スマートフォンをできるだけ遠くに
目の前にスマートフォンを置かず、できるだけ手を延ばすなど、スマートフォンを目から遠くに置くことも有効です。近くと遠くを交互に見るような目の体操もおすすめです。

最後に医師からアドバイス

スマートフォンは電子画面の中でも画面の面積が小さく、至近距離見ることが多いことから眼の調節機能には多大な負担をかけてしまうツールであることは間違いありません。

スマホ老眼になってしまうと、目のピントがスマートフォン以外に合いにくくなってしまうことのほか、肩こりや頭痛なども出てくることがあります。

気になる方は『スマホ老眼チェック』や『ストレートネックチェック』、『スマホ依存度チェック』などをしてみてもいいかもしれませんね。

便利なスマートフォン、長時間凝視しないよう、気をつけて使いましょう。

(監修:Doctors Me 医師)