甲状腺機能低下症って聞いたことありますか?初期にはなかなか症状が現れないため、単なる疲労として見過ごされてしまうこともあります。
今回の記事では、甲状腺機能低下症について、詳しく紹介したいと思います。
□甲状腺機能低下症は気力が低下する病気
□女性に特に多い橋本病
□生活習慣の改善が大事です
甲状腺機能低下症は、その名の通り何らかの原因によって甲状腺ホルモンが減少する病気のことです。
全身の機能が低下することによって、さまざまな症状が現れることが分かっています。
ただし、機能低下の度合いがそれほどでもない場合もあります。そういったケースでは甲状腺機能低下症と確定診断されるまでに時間がかかってしまうこともあり、注意が必要とされています。
甲状腺機能低下症の原因としては、一過性の場合、産後一過性甲状腺機能低下症や破壊性甲状腺炎の回復期があります。
また、先天的なものとしては、先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)が挙げられています。
クレチン症は、新生児の3000人から5000人に1人程度にみられる疾患です。甲状腺がもともとなかったり、あるいはあっても十分に成長していないなどの原因で、生まれつき甲状腺の働きが弱い病気ということです。
甲状腺機能低下症のその他の原因としては、原発性甲状腺機能低下症もあげられますこれは、慢性の甲状腺炎によって、甲状腺の機能が低下する疾患のことを指します。
また、ヨード(海藻、特に昆布)の摂りすぎによって甲状腺の機能が低下してしまうこともあります。さらには、甲状腺機能の病気を治療している時に、その治療が原因で甲状腺機能が低下することもあるということです。
甲状腺の機能が低下すると、全身のさまざまな機能も低下します。なので、その低下が見られる場所に応じて、特有の症状が現れることになります。
たとえば、精神機能が低下すると、やる気が出なかったり抑うつ状態になったりします。また、記憶力が低下したり、寝ても寝ても眠いといったことも起こります。
内臓機能が低下すると、便秘になったり脈が遅くなったりします。他にも、体重増加や疲れやすい、なんとなく寒い、体がむくむなどの症状が見られます。
ただし、先述したように、甲状腺の機能の低下が軽度の場合には特徴的な症状が見られないこともあります。そういったケースでは、甲状腺機能低下症であるという決め手に欠けることとなり、確定診断までに時間を要する結果となります。
甲状腺機能低下症の代表的な疾患に橋本病と言われるものがあります。
20代後半から40代の女性に特に多く見られる疾患で、世界で初めて医学誌に発表した橋本策博士の名前が付けられていますが、慢性甲状腺炎とも呼ばれている通り、甲状腺に慢性的に炎症が起こる疾患です。
基本的に甲状腺機能低下症の症状は、やる気がなくなったり疲れやすくなったり、抑うつ状態になったりといったことが挙げられます。
そのため、症状が似通っているうつ病と間違われたり、更年期障害や皮膚病と間違えられて、有効な治療が受けられていない可能性もあります。
橋本病は甲状腺機能低下症のなかでも、特に女性に多く見られる疾患として知られています。そのため、他の疾患との判別をしっかりと行い、適切な治療を受けることが何よりも大事となります。
甲状腺機能低下症の治療を行う前に、まずよくみられる原発性甲状腺機能低下症の見極めが必要です。
すなわち、今起こっている甲状腺機能低下症が一過性の甲状腺機能低下症なのか、それとも永続性の甲状腺機能低下症かをます判別しなければなりません。
一過性の甲状腺機能低下症としては、出産後の自己免疫性甲状腺症候群や無痛性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎があります。
症状が軽度の場合には治療の必要はないとされていますが、症状が強く現れている場合には、合成T3製剤を数カ月間服用して経過をみます。
永続的な甲状腺機能低下症であると判断された場合には、合成T4製剤を服用することとなります。通常は、少量の内服から開始して、数カ月かけて維持料に達するまで徐々に薬を増やしていきます。
いずれにしても、治療は既往に注意して行われる必要があります。
甲状腺機能低下症の予防としては、ヨードを多く含む食品(特に海藻の中でも昆布)を摂りすぎないことが大事です。
また、どんな病気にも言えることですが、不規則な生活や暴飲暴食、ストレスの多い環境にいると、病気が悪化してしまうこととなるので注意が必要です。
あとは、「百害あって一利なし」と言われるたばこも、なるべくなら控えるようにしましょう。タバコも甲状腺機能低下症を悪化させてしまう原因として挙げられています。
どんな病気でもそうですが、病院にいって原因不明と言われるような場合、たいていストレスを指摘されます。
ストレスとうまく付き合って、病気にならないようにしたいものですね。
(監修:Doctors Me 医師)
今回の記事では、甲状腺機能低下症について、詳しく紹介したいと思います。
要チェック項目
□甲状腺機能低下症は気力が低下する病気
□女性に特に多い橋本病
□生活習慣の改善が大事です
甲状腺機能低下症ってなんですか?
甲状腺機能低下症は、その名の通り何らかの原因によって甲状腺ホルモンが減少する病気のことです。
全身の機能が低下することによって、さまざまな症状が現れることが分かっています。
ただし、機能低下の度合いがそれほどでもない場合もあります。そういったケースでは甲状腺機能低下症と確定診断されるまでに時間がかかってしまうこともあり、注意が必要とされています。
甲状腺機能低下症の原因としては何がありますか?
クレチン症
甲状腺機能低下症の原因としては、一過性の場合、産後一過性甲状腺機能低下症や破壊性甲状腺炎の回復期があります。
また、先天的なものとしては、先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)が挙げられています。
クレチン症は、新生児の3000人から5000人に1人程度にみられる疾患です。甲状腺がもともとなかったり、あるいはあっても十分に成長していないなどの原因で、生まれつき甲状腺の働きが弱い病気ということです。
その他
甲状腺機能低下症のその他の原因としては、原発性甲状腺機能低下症もあげられますこれは、慢性の甲状腺炎によって、甲状腺の機能が低下する疾患のことを指します。
また、ヨード(海藻、特に昆布)の摂りすぎによって甲状腺の機能が低下してしまうこともあります。さらには、甲状腺機能の病気を治療している時に、その治療が原因で甲状腺機能が低下することもあるということです。
甲状腺機能の症状にはどういったものがありますか?
精神的障害
甲状腺の機能が低下すると、全身のさまざまな機能も低下します。なので、その低下が見られる場所に応じて、特有の症状が現れることになります。
たとえば、精神機能が低下すると、やる気が出なかったり抑うつ状態になったりします。また、記憶力が低下したり、寝ても寝ても眠いといったことも起こります。
身体的障害
内臓機能が低下すると、便秘になったり脈が遅くなったりします。他にも、体重増加や疲れやすい、なんとなく寒い、体がむくむなどの症状が見られます。
ただし、先述したように、甲状腺の機能の低下が軽度の場合には特徴的な症状が見られないこともあります。そういったケースでは、甲状腺機能低下症であるという決め手に欠けることとなり、確定診断までに時間を要する結果となります。
甲状腺機能低下症と橋本病について教えてください!
橋本病とは?
甲状腺機能低下症の代表的な疾患に橋本病と言われるものがあります。
20代後半から40代の女性に特に多く見られる疾患で、世界で初めて医学誌に発表した橋本策博士の名前が付けられていますが、慢性甲状腺炎とも呼ばれている通り、甲状腺に慢性的に炎症が起こる疾患です。
橋本病の症状
基本的に甲状腺機能低下症の症状は、やる気がなくなったり疲れやすくなったり、抑うつ状態になったりといったことが挙げられます。
そのため、症状が似通っているうつ病と間違われたり、更年期障害や皮膚病と間違えられて、有効な治療が受けられていない可能性もあります。
どんな人がなりやすい?
橋本病は甲状腺機能低下症のなかでも、特に女性に多く見られる疾患として知られています。そのため、他の疾患との判別をしっかりと行い、適切な治療を受けることが何よりも大事となります。
甲状腺機能低下症の治療はどのように行われますか?
甲状腺機能低下症の治療を行う前に、まずよくみられる原発性甲状腺機能低下症の見極めが必要です。
すなわち、今起こっている甲状腺機能低下症が一過性の甲状腺機能低下症なのか、それとも永続性の甲状腺機能低下症かをます判別しなければなりません。
一過性の甲状腺機能低下症の場合
一過性の甲状腺機能低下症としては、出産後の自己免疫性甲状腺症候群や無痛性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎があります。
症状が軽度の場合には治療の必要はないとされていますが、症状が強く現れている場合には、合成T3製剤を数カ月間服用して経過をみます。
永続的な甲状腺機能低下症の場合
永続的な甲状腺機能低下症であると判断された場合には、合成T4製剤を服用することとなります。通常は、少量の内服から開始して、数カ月かけて維持料に達するまで徐々に薬を増やしていきます。
いずれにしても、治療は既往に注意して行われる必要があります。
甲状腺機能低下症の予防法
甲状腺機能低下症の予防としては、ヨードを多く含む食品(特に海藻の中でも昆布)を摂りすぎないことが大事です。
また、どんな病気にも言えることですが、不規則な生活や暴飲暴食、ストレスの多い環境にいると、病気が悪化してしまうこととなるので注意が必要です。
あとは、「百害あって一利なし」と言われるたばこも、なるべくなら控えるようにしましょう。タバコも甲状腺機能低下症を悪化させてしまう原因として挙げられています。
甲状腺機能低下症の予防は生活習慣の改善から!
どんな病気でもそうですが、病院にいって原因不明と言われるような場合、たいていストレスを指摘されます。
ストレスとうまく付き合って、病気にならないようにしたいものですね。
(監修:Doctors Me 医師)