肺炎って聞いたことくらいはあると思いますが、特に若い人の場合、実際になった人ってあまりいないのではないでしょか。
今回は肺炎の症状や、風邪とはどこが違うのは、また治療法などについて取り上げてみたいと思います。
□肺炎とは肺に炎症が起きる疾患の総称である
□肺炎の症状は風邪とは異なるので注意が必要である
□肺炎にかからないためには予防接種も有効である
肺炎になると、一般的に高熱(38度以上)が出るという特徴があります。高熱が続くと徐々に体力が低下し、免疫力が低下していくため、特に小さいお子さんの場合は注意が必要です。
また、高熱が続くことによって免疫力が低下し、それによって肺炎を合併するケースもあります。ただ、お年寄りの場合は高熱が見られなくても肺炎を起こしている可能性もあります。
肺炎は当たり前ですが、肺に炎症を起こす疾患なので、炎症が起こっている場所に痛みが出ることがあります。医学的には炎症が肺を包んでいる「胸膜」にまで及ぶと胸痛(きょうつう)が出るということです。
肺炎の特徴的な症状が激しい咳です。非定型肺炎(マイコプラズマやクラミジアなど)の場合は、痰をともなわない乾いた咳が長く続くことが多いということです。
細菌性肺炎の場合は、膿によって黄緑色の痰をともなう湿った咳が出ることがあります。
肺炎が進行すると胸水(胸水)が見られるようになります。血中の成分や細胞内液が肺にたまることによって呼吸が苦しくなったり、重症例では血中の酸素濃度が低下し、酸欠状態になり、顔や唇が紫色になることもあります。
肺炎になるとその他にも、頻脈や呼吸回数の増加、全身の倦怠感や食欲の低下、頭痛や悪寒、筋肉や関節の痛みなどが出ることも知られています。
一般的に、肺炎を起こした場合には高熱が見られるのが特徴です。目安としては38度以上の熱が出ている場合には、肺炎の可能性が、それ以下だと風邪の可能性があるということです。
風邪は医学的には「かぜ症候群」と言われ、上気道に起こる炎症の総称です。上気道とは鼻から喉にかけての空気の通り道のことで、そこに炎症を起こすことでさまざまな症状が現れます。
代表的な症状がくしゃみや鼻水で、肺炎の場合には基本的にそのような症状は除外されます。ただし、かぜ症候群は医師によっては下気道(気管、気管支、肺)の炎症をも含めるとされることがあります。
肺炎を起こすと呼吸困難がしばしば見られるため、チアノーゼ(酸欠)によって、唇や顔が青紫色になることがあります。また、黄緑色の痰が見られるということも挙げられます。
肺炎の場合は、症状が風邪に比べて長く続くという傾向があります。風邪の場合はせいぜい数日から1週間程度ですが、肺炎の場合にはもっと長く症状が続くということです。
肺炎球菌や黄色ブドウ球菌、インフルエンザ菌などによって起こるケースの肺炎があります。細菌性肺炎の特徴は、黄色や緑色を帯びた痰を伴う湿った咳が出ることです。
ちなみに、インフルエンザ菌は、冬に大流行するインフルエンザの原因であるインフルエンザウイルスとは全くの別物です。紛らわしいことですね。
ウイルスに感染することによって起こる肺炎のことを、ウイルス性肺炎といいます。生後5ヶ月頃から1歳を過ぎた乳幼児に見られる肺炎は、その多くがウイルス性肺炎だということです。
原因となるウイルスには、インフルエンザウイルス、アデノウイルス、サイトメガロウイルス、水痘ウイルス、RSウイルスなどさまざまなものがあります。
細菌性の肺炎になった場合は、原因となる細菌を死滅させるために抗生物質が投与されるのが一般的です。乳幼児が細菌性肺炎になった場合は入院が必要となることもあります。
ウイルス性の肺炎に対しては、ウイルスを死滅させるような薬はないため、基本的に対症療法と安静が推奨されます。細菌性の肺炎に比べると重症化のリスクは低いということです。
その他にも、咳がひどい場合には咳止めが、高熱が続く場合は解熱剤が、痰がひどい場合には痰を出しやすくする薬などが用いられるということです。
肺炎の原因で最も多いのが肺炎球菌と言われていますが、肺炎球菌に対してはワクチンが存在します。お年寄りや持病を持っている人は、予防のために受けると良いでしょう。
肺炎に限りませんが、病気は免疫力が低下している隙をついてきます。普段から生活習慣に気をつけて、免疫力が低下しないように心がけましょう。
「なんだかおかしいな? 」と思ったら、早めに病院を受診して下さいね。
(監修:Doctors Me 医師)
今回は肺炎の症状や、風邪とはどこが違うのは、また治療法などについて取り上げてみたいと思います。
要チェック項目
□肺炎とは肺に炎症が起きる疾患の総称である
□肺炎の症状は風邪とは異なるので注意が必要である
□肺炎にかからないためには予防接種も有効である
肺炎の症状にはどのようなものがあるのか教えて下さい
高熱
肺炎になると、一般的に高熱(38度以上)が出るという特徴があります。高熱が続くと徐々に体力が低下し、免疫力が低下していくため、特に小さいお子さんの場合は注意が必要です。
また、高熱が続くことによって免疫力が低下し、それによって肺炎を合併するケースもあります。ただ、お年寄りの場合は高熱が見られなくても肺炎を起こしている可能性もあります。
胸痛
肺炎は当たり前ですが、肺に炎症を起こす疾患なので、炎症が起こっている場所に痛みが出ることがあります。医学的には炎症が肺を包んでいる「胸膜」にまで及ぶと胸痛(きょうつう)が出るということです。
咳や痰
肺炎の特徴的な症状が激しい咳です。非定型肺炎(マイコプラズマやクラミジアなど)の場合は、痰をともなわない乾いた咳が長く続くことが多いということです。
細菌性肺炎の場合は、膿によって黄緑色の痰をともなう湿った咳が出ることがあります。
呼吸困難
肺炎が進行すると胸水(胸水)が見られるようになります。血中の成分や細胞内液が肺にたまることによって呼吸が苦しくなったり、重症例では血中の酸素濃度が低下し、酸欠状態になり、顔や唇が紫色になることもあります。
その他
肺炎になるとその他にも、頻脈や呼吸回数の増加、全身の倦怠感や食欲の低下、頭痛や悪寒、筋肉や関節の痛みなどが出ることも知られています。
肺炎と風邪にはどのような違いがあるのか教えて下さい
熱の出かた
一般的に、肺炎を起こした場合には高熱が見られるのが特徴です。目安としては38度以上の熱が出ている場合には、肺炎の可能性が、それ以下だと風邪の可能性があるということです。
くしゃみや鼻水
風邪は医学的には「かぜ症候群」と言われ、上気道に起こる炎症の総称です。上気道とは鼻から喉にかけての空気の通り道のことで、そこに炎症を起こすことでさまざまな症状が現れます。
代表的な症状がくしゃみや鼻水で、肺炎の場合には基本的にそのような症状は除外されます。ただし、かぜ症候群は医師によっては下気道(気管、気管支、肺)の炎症をも含めるとされることがあります。
見た目
肺炎を起こすと呼吸困難がしばしば見られるため、チアノーゼ(酸欠)によって、唇や顔が青紫色になることがあります。また、黄緑色の痰が見られるということも挙げられます。
症状が出る期間
肺炎の場合は、症状が風邪に比べて長く続くという傾向があります。風邪の場合はせいぜい数日から1週間程度ですが、肺炎の場合にはもっと長く症状が続くということです。
肺炎の原因にはどのようなものがありますか?
細菌
肺炎球菌や黄色ブドウ球菌、インフルエンザ菌などによって起こるケースの肺炎があります。細菌性肺炎の特徴は、黄色や緑色を帯びた痰を伴う湿った咳が出ることです。
ちなみに、インフルエンザ菌は、冬に大流行するインフルエンザの原因であるインフルエンザウイルスとは全くの別物です。紛らわしいことですね。
ウイルス
ウイルスに感染することによって起こる肺炎のことを、ウイルス性肺炎といいます。生後5ヶ月頃から1歳を過ぎた乳幼児に見られる肺炎は、その多くがウイルス性肺炎だということです。
原因となるウイルスには、インフルエンザウイルス、アデノウイルス、サイトメガロウイルス、水痘ウイルス、RSウイルスなどさまざまなものがあります。
肺炎になった場合どのような治療が行われますか?
薬物療法
細菌性の肺炎になった場合は、原因となる細菌を死滅させるために抗生物質が投与されるのが一般的です。乳幼児が細菌性肺炎になった場合は入院が必要となることもあります。
ウイルス性の肺炎に対しては、ウイルスを死滅させるような薬はないため、基本的に対症療法と安静が推奨されます。細菌性の肺炎に比べると重症化のリスクは低いということです。
その他にも、咳がひどい場合には咳止めが、高熱が続く場合は解熱剤が、痰がひどい場合には痰を出しやすくする薬などが用いられるということです。
肺炎を予防するにはどうしたらいいですか?
予防接種
肺炎の原因で最も多いのが肺炎球菌と言われていますが、肺炎球菌に対してはワクチンが存在します。お年寄りや持病を持っている人は、予防のために受けると良いでしょう。
体調管理
肺炎に限りませんが、病気は免疫力が低下している隙をついてきます。普段から生活習慣に気をつけて、免疫力が低下しないように心がけましょう。
肺炎が疑われる時には速やかに病院へ!
肺炎に限ったことではありませんが、病気は早期発見、早期治療が早く治るためのカギです。「なんだかおかしいな? 」と思ったら、早めに病院を受診して下さいね。
(監修:Doctors Me 医師)