憩室炎は、名前からすると憩室に現れる炎症だということは分かると思うのですが、そもそも、憩室はどこにあるのでしょうか。
今回は、その症状や原因、治療法についても解説していきます。
大腸にできる風船状の組織が腸管(大腸の壁のこと)の外に飛び出して、炎症を起こしているもののことをいいます。
そのため、一般的に大腸憩室炎(だいちょうけいしつえん)と呼ばれ、大腸の壁が薄くなったところに生じます。
憩室ができていても炎症を起こしていなければ、症状もなく治療の必要もありません。
大腸の憩室自体はそれほど珍しいという訳ではないそうで、アメリカ人の場合は60歳以上のほぼ半数の人に、80歳以下のほぼ全員に見られるそうです。
欧米ではS状結腸や下行結腸などと言って、大腸の左側に見られることが多いのに対して、日本では上行結腸と言って、大腸の右側に見られることが多いということです。
原因にはいろいろなものがありますが、その一つとして腸内の圧力が上昇することが挙げられます。
特に、慢性の便秘を持っている人の場合、たまった便によって腸が膨らんで、排便時にいきむことによって腸管内の圧力が上昇してしまいます。
そうすると、腸管の弱い部分に圧力がかかることによって、徐々にその場所が膨らんでいくことになります。これが憩室です。
また、ストレスを感じることや、精神的な緊張によっても、大腸の収縮が強まって、腸内の圧力が上昇してしまうということです。
このようにしてできた憩室に炎症が起こることで発症します。
原因としては、細菌感染が挙げられます。便秘などによってできた憩室に、便がはまり込んだりすることで細菌が繁殖し、結果として発症します。
大腸に起こる疾患なので、炎症によって腹痛が起こることがあります。
発症した場合、発熱をともなうこともあります。
発症した場合、発熱する前に感じるような悪寒がすることもあります。
軽度な憩室炎を繰り返していると、徐々に腸管が細くなっていき、便秘が悪化するという悪循環に陥ることになります。
憩室は血管を通るところにできやすいため、出血を起こすことがあります。これを「憩室出血」といい、血便などが見られたり、時として大量の下血が見られることがあります。
それによって貧血やショック状態になることもあるので、このような場合には速やかに医療機関を受診する必要があります。
腹膜炎を起こしたり、膀胱や脛に穿孔(穴が空くことです)が見られたり、腸管壁が破裂してしまうこともあるそうです。
腸壁が炎症を起こすと、大腸とその他の臓器との間に通常は見られない通り道ができることがあります。
この通り道のことを「瘻(ろう)」といいます。痔瘻という病気がありますが、それと同じですね。通常、大腸の憩室が他臓器に接触し、かつ憩室が破裂した場合に瘻が形成され、細菌感染が起こります。
瘻が多く見られる場所は以下の通りです。
瘻は一般的に女性よりも男性に多く見られ、一番多く起こる場所はS状結腸と膀胱との間と言われています。
瘻が大腸と膀胱との間に出来ることによって、腸の常在菌などが膀胱に入り、尿路感染症を引き起こすこととなります。
女性の場合は、子宮摘出手術を受けた女性などこう言った症状が見られるということです。
細菌による感染症なので、細菌の活動を停止して死滅させるために抗生物質を服用することとなります。
症状が見られる場合には、腸にかかる負担を減らすため、食事の制限も行われます。症状が軽度な場合は、抗生物質と食事制限による治療を行って安静にしていれば、3日から5日程度でよくなってしまうそうです。
大量の出血が継続した場合は内視鏡的に止血を行うことがあります。また腸管が穿孔しり、瘻孔ができた場合には手術を行います。
早めに病院にいて原因を究明してもらいましょう。
(監修:Doctors Me 医師)
今回は、その症状や原因、治療法についても解説していきます。
憩室炎とは
大腸にできる風船状の組織が腸管(大腸の壁のこと)の外に飛び出して、炎症を起こしているもののことをいいます。
そのため、一般的に大腸憩室炎(だいちょうけいしつえん)と呼ばれ、大腸の壁が薄くなったところに生じます。
憩室ができていても炎症を起こしていなければ、症状もなく治療の必要もありません。
症状の見られる場所
大腸の憩室自体はそれほど珍しいという訳ではないそうで、アメリカ人の場合は60歳以上のほぼ半数の人に、80歳以下のほぼ全員に見られるそうです。
欧米ではS状結腸や下行結腸などと言って、大腸の左側に見られることが多いのに対して、日本では上行結腸と言って、大腸の右側に見られることが多いということです。
原因
腸の内圧上昇
原因にはいろいろなものがありますが、その一つとして腸内の圧力が上昇することが挙げられます。
特に、慢性の便秘を持っている人の場合、たまった便によって腸が膨らんで、排便時にいきむことによって腸管内の圧力が上昇してしまいます。
そうすると、腸管の弱い部分に圧力がかかることによって、徐々にその場所が膨らんでいくことになります。これが憩室です。
精神的ストレス
また、ストレスを感じることや、精神的な緊張によっても、大腸の収縮が強まって、腸内の圧力が上昇してしまうということです。
このようにしてできた憩室に炎症が起こることで発症します。
原因
原因としては、細菌感染が挙げられます。便秘などによってできた憩室に、便がはまり込んだりすることで細菌が繁殖し、結果として発症します。
症状
腹痛
大腸に起こる疾患なので、炎症によって腹痛が起こることがあります。
発熱
発症した場合、発熱をともなうこともあります。
悪寒
発症した場合、発熱する前に感じるような悪寒がすることもあります。
便秘
軽度な憩室炎を繰り返していると、徐々に腸管が細くなっていき、便秘が悪化するという悪循環に陥ることになります。
出血
憩室は血管を通るところにできやすいため、出血を起こすことがあります。これを「憩室出血」といい、血便などが見られたり、時として大量の下血が見られることがあります。
それによって貧血やショック状態になることもあるので、このような場合には速やかに医療機関を受診する必要があります。
重症化した場合
腹膜炎を起こしたり、膀胱や脛に穿孔(穴が空くことです)が見られたり、腸管壁が破裂してしまうこともあるそうです。
合併症
本当です
腸壁が炎症を起こすと、大腸とその他の臓器との間に通常は見られない通り道ができることがあります。
この通り道のことを「瘻(ろう)」といいます。痔瘻という病気がありますが、それと同じですね。通常、大腸の憩室が他臓器に接触し、かつ憩室が破裂した場合に瘻が形成され、細菌感染が起こります。
瘻が多く見られる場所は以下の通りです。
膀胱
瘻は一般的に女性よりも男性に多く見られ、一番多く起こる場所はS状結腸と膀胱との間と言われています。
瘻が大腸と膀胱との間に出来ることによって、腸の常在菌などが膀胱に入り、尿路感染症を引き起こすこととなります。
女性の場合は、子宮摘出手術を受けた女性などこう言った症状が見られるということです。
治療
抗生物質
細菌による感染症なので、細菌の活動を停止して死滅させるために抗生物質を服用することとなります。
食事制限
症状が見られる場合には、腸にかかる負担を減らすため、食事の制限も行われます。症状が軽度な場合は、抗生物質と食事制限による治療を行って安静にしていれば、3日から5日程度でよくなってしまうそうです。
手術
大量の出血が継続した場合は内視鏡的に止血を行うことがあります。また腸管が穿孔しり、瘻孔ができた場合には手術を行います。
最後に
血便や下血が見られたからといて、直ちに憩室炎という訳ではありませんが、いずれにせよ放っておいてもろくなことはありません。早めに病院にいて原因を究明してもらいましょう。
(監修:Doctors Me 医師)