閉経はいつ来るのでしょうか。 また、閉経により女性の心身はどのような状態になるのでしょうか?
今回は、閉経前に見られる兆候や、閉経の判断方法などについて、医師に詳しい話を聞いてみました。
閉経年齢は個人差がありますが、日本人の平均は、45~56歳と報告されています。
卵巣の活動性が低下すると、脳からのホルモンに反応できなくなってしまう上に、卵胞の数が減少し、女性ホルモンの産生が低下します。
卵巣から分泌される女性ホルモンには、
・エストロゲン
・プロゲステロン
がありますが、主にエストロゲンの分泌が低下することで様々な症状が出てきます。
閉経の兆候として、月経周期が徐々に不規則になります。しかし、このような経過をとらず月経が突然終了することもあります。
また、月経血量の変化は、増えることも減少することもあります。不正出血をした場合、閉経前の兆候だと思い込むと危険です。子宮筋腫や子宮体がん・子宮頸がんなどの場合もあるので、婦人科を受診しましょう。
2.自律神経の乱れによる症状
ホルモンバランスが不安定となるため、自律神経が乱れて様々な症状が出てきます。
自律神経は心臓や血管系の制御をしているため、のぼせたり汗を大量にかいたりする「ホットフラッシュ」がみられ、動悸やめまいが起こることもあります。
ほかにも消化管を調整する役目もあるため、食欲不振や便秘がみられたり、反対に便がゆるくなったりします。頭痛、肩こり、食欲不振などを強く感じることもあります。
3.精神症状の変化
疲れやすい、イライラする、抑うつ気分を感じる、などの精神症状もあらわれます。
エストロゲンの分泌が低下してくると、心の安定を保つセロトニンとよばれる神経伝達物質の分泌も低下するためです。精神的な不安定を招き、疲れやすくなったりします。
4.その他の症状
・睡眠障害(不眠、過眠)
・腰痛、関節痛
・皮膚の乾燥(シワ、たるみ)
・外陰部や膣の乾燥による、かゆみや不快感
基礎体温をつけることがあげられます。閉経が近づいてくると高温期が短くなっていきます。閉経後は、高温期が消失して低温期のみとなります。
他にも、閉経前には月経周期や月経血量に変化がみられるため、あらかじめ自分の月経周期や月経血量を把握しておくと比較しやすいでしょう。
2.病院での検査方法
・ホルモン(FSH、LH)の血中濃度の測定
・卵巣から分泌されるエストロゲン活性の測定
・アンチミュラーリアンホルモン(AMH)の測定
など
これらの検査を組み合わせた結果と、これまで順調だった月経が不順になり、1年以上の無月経がみられると、多くが閉経と診断されます。
なお、AMHが低値だと卵子の数が減っている可能性があり、一つの目安とはなります。しかし、卵子数には個人差があるため、AMHに明確な基準値や正常値を設けることができません(AMH判断基準は、同年代の平均値との比較によります)。
普段から家族と話し合う環境づくりを心がけ、趣味をもったり適度な運動をしてストレスを軽減することを心がけましょう。
(監修:Doctors Me 医師)
今回は、閉経前に見られる兆候や、閉経の判断方法などについて、医師に詳しい話を聞いてみました。
閉経とは
女性の卵巣の活動性が次第に低下し、月経が完全に停止することを閉経といいます。12カ月以上月経が来なければ、閉経と考えられます。閉経年齢は個人差がありますが、日本人の平均は、45~56歳と報告されています。
卵巣の活動性が低下すると、脳からのホルモンに反応できなくなってしまう上に、卵胞の数が減少し、女性ホルモンの産生が低下します。
卵巣から分泌される女性ホルモンには、
・エストロゲン
・プロゲステロン
がありますが、主にエストロゲンの分泌が低下することで様々な症状が出てきます。
閉経前に起こる兆候
1.月経周期や月経血量の変化閉経の兆候として、月経周期が徐々に不規則になります。しかし、このような経過をとらず月経が突然終了することもあります。
また、月経血量の変化は、増えることも減少することもあります。不正出血をした場合、閉経前の兆候だと思い込むと危険です。子宮筋腫や子宮体がん・子宮頸がんなどの場合もあるので、婦人科を受診しましょう。
2.自律神経の乱れによる症状
ホルモンバランスが不安定となるため、自律神経が乱れて様々な症状が出てきます。
自律神経は心臓や血管系の制御をしているため、のぼせたり汗を大量にかいたりする「ホットフラッシュ」がみられ、動悸やめまいが起こることもあります。
ほかにも消化管を調整する役目もあるため、食欲不振や便秘がみられたり、反対に便がゆるくなったりします。頭痛、肩こり、食欲不振などを強く感じることもあります。
3.精神症状の変化
疲れやすい、イライラする、抑うつ気分を感じる、などの精神症状もあらわれます。
エストロゲンの分泌が低下してくると、心の安定を保つセロトニンとよばれる神経伝達物質の分泌も低下するためです。精神的な不安定を招き、疲れやすくなったりします。
4.その他の症状
・睡眠障害(不眠、過眠)
・腰痛、関節痛
・皮膚の乾燥(シワ、たるみ)
・外陰部や膣の乾燥による、かゆみや不快感
閉経を知るには
1.自分でできること基礎体温をつけることがあげられます。閉経が近づいてくると高温期が短くなっていきます。閉経後は、高温期が消失して低温期のみとなります。
他にも、閉経前には月経周期や月経血量に変化がみられるため、あらかじめ自分の月経周期や月経血量を把握しておくと比較しやすいでしょう。
2.病院での検査方法
・ホルモン(FSH、LH)の血中濃度の測定
・卵巣から分泌されるエストロゲン活性の測定
・アンチミュラーリアンホルモン(AMH)の測定
など
これらの検査を組み合わせた結果と、これまで順調だった月経が不順になり、1年以上の無月経がみられると、多くが閉経と診断されます。
なお、AMHが低値だと卵子の数が減っている可能性があり、一つの目安とはなります。しかし、卵子数には個人差があるため、AMHに明確な基準値や正常値を設けることができません(AMH判断基準は、同年代の平均値との比較によります)。
医師からのアドバイス
閉経は女性が必ず通る道です。前もって知識を得たり、家族のサポートを受けることで、心身ともに更年期症状を軽くし、恐れることなく閉経期を乗り切ることができます。普段から家族と話し合う環境づくりを心がけ、趣味をもったり適度な運動をしてストレスを軽減することを心がけましょう。
(監修:Doctors Me 医師)