お肌がカサカサでうるおい不足な乾燥肌。お肌は乾燥のシーズンだけでなく、様々な外的要因で乾燥にさらされているので、一生懸命スキンケアしても改善されないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、乾燥肌の基本をおさらいしながら、化粧水選びや改善のポイントをご紹介します。
□乾燥肌はドライスキンとも言い、肌に潤いがないカサカサした状態のこと
□空気の乾燥だけでなく、自ら乾燥肌にしてしまっている行為がある
□乾燥肌に刺激になる成分を極力避けた化粧水を選ぶ必要がある
通常、皮膚は「表皮」「真皮」「皮下組織」の三層構造になっており、以下の3つの要素によってお肌の水分量を保っています。
肌の保湿という面で一番大切な要素で、レンガとレンガの隙間を埋めるセメントのような役割で、角質細胞間の隙間を埋め、外からの刺激や内からの水分蒸発などを防ぐ機能があります。
細胞内にあるセラミドやコレステロールからできています。
柔軟性やハリなどの弾力のある肌をつくるための水分を抱え込んでくれる機能があります。アミノ酸類や乳酸、尿素といった成分で構成され、角質細胞内のタンパク質が角質層へ上がる過程でNMFに変化します。
角質の剥がれや肌の水分が蒸発するのを防ぎ、お肌を滑らかにしてくれる機能があり、皮脂と汗によってできています。
これらの水分を保ちながら、表皮の基底層で新しい細胞が作られ、肌細胞を成熟させながら皮膚の表面へ上がって、古い角質は垢となって剥がれます。
このサイクルををターンオーバーと言います。これにより、正常な肌であれば、細胞が隙間なく均等に並ぶのです。
しかし、肌が乾燥した状態だと肌の奥で作られた新しい細胞が十分に成熟しないまま肌の表面へ上がってくるターンオーバーの異常を引き起こします。
それにより、肌の細胞は不揃いになり、肌の内側を守るバリア機能が失われていることで乾燥肌になるのです。
乾燥肌にしてしまう3つの原因を見てみましょう。
メイクを落とすためにクレンジングや洗顔の時に力を入れてこすったり、化粧水を肌の奥まで浸透させようとパンパンとパッティングして肌に負担をかけていませんか?
実は、毛穴汚れや角質も落とせるようなクレンジング剤を使ったり、熱めのお湯で朝も夜もしっかりと洗顔剤で顔を洗うのは肌によくありません。
合成界面活性剤が多く含まれているクレンジング剤や洗顔剤は、皮脂膜や角質層へのダメージが強く、乾燥肌を悪化させる原因になるからです。
また、肌になじませようとパンパンたたくのはNG。肌を包むようにしながら練り込むようなイメージで優しくケアしましょう。
間違ったスキンケアをして角質層を気付かない間に傷つけ、肌の保湿力を奪ってしまわないように注意してくださいね。
偏食や○○ダイエットなど、偏った食生活をしていたり、食の欧米化によって野菜不足などではありませんか?
健康的なお肌を作るのに必要な「タンパク質」や細胞を作る上で必要な「必須脂肪酸」、肌の健康を維持してくれる「亜鉛」や不足することで肌荒れなどを引き起こす「ビタミン群」など、
食事から摂取しないといけない栄養がたくさんあります。
無理なダイエットや偏食で、肌の栄養不足にならないよう、バランスの良い食事をして、栄養素をしっかりと摂取しましょう。
乾燥肌の原因は生活習慣も大きくかかわっています。
・睡眠不足
睡眠はターンオーバーに影響します。正常な肌を作るサイクルが乱れます。
・空気の乾燥
秋冬などの季節的な要因に加え、エアコンなどのカラッとした風も保湿機能が弱まった肌に触れることで乾燥肌をより進行させてしまいます。
・入浴方法
42℃以上のお湯に長時間浸かることで、細胞間脂質や水に溶けやすいNMFなどが体外へ流れ出てしまいます。また、洗浄力が強いボディーソープでゴシゴシ体を洗うことも肌にダメージを与えます。
・衣服
肌と服の摩擦によってかゆみが出て、かくことで肌を傷つけてしまいます。ゴシゴシ拭くのも角質層にダメージを与えます。
保湿機能を低下させないために、乾燥肌の原因になるようなことは改善しましょう。
ただ、かゆいからといってかいてしまうと一時的には治まりますが、肌をより傷つけることになるので、ちょっとした刺激でもかゆみが伴うようになり、悪循環をもたらします。
かゆみがある時は保湿に加え、炎症鎮静や血行促進などの効果がある塗り薬を使うのも有効的なので、症状に合わせた薬で肌を悪循環から守りましょう。
・エタノール:成分の浸透や引き締めの作用もある成分ですが、揮発性が高く、肌表面の水分も一緒に蒸発させてしまいます。
・香料:天然由来の香料でも刺激になることがあります。
・ビタミンC誘導体:酸化したビタミンCは肌に浸透せず、逆に皮脂の分泌を抑える効果があり、乾燥肌を進行させる要因になります。
・着色料:化学物質である合成着色料は、肌の刺激になります。
肌への負担となるこれらの成分が少ない化粧水を選ぶことが必要です。では、どのような目的で選べばよいのでしょうか?
真皮に存在しても角質層には存在しないヒアルロン酸やコラーゲンなどの成分が含まれる化粧水を使用することで、表面だけでなく角質層でも水分を抱え込み潤い肌にしてくれます。
バリア機能の低下で紫外線などの影響を受けた肌は、シミやそばかすができる要因になります。美白と保湿の効果があるプラセンタを含む化粧水がおすすめです。
ターンオーバーの乱れで、角質層を厚くしようという働きにより、毛穴が詰まりやすくなります。そんな方には、毛穴を整えてくれるグリシルグリシンなどの成分を含む化粧水がおすすめです。
目的に合った化粧水を選んで、正しくケアしましょう。
そんな栄養素を摂取できる食材はどんなものがあるのでしょうか?
栄養素が豊富な卵。タンパク質とビタミンAが含まれています。
タンパク質とビタミンEに加え、肌の調子を整えてくれるポリアミンという成分も含まれています。
女性に人気の食材でもあるアボカド。栄養価が高いことでも知られています。そんなアボカドにはビタミンE・Cのビタミン群と体内で体内で変換されることでビタミンAと同じ働きをするβ-カロテンが含まれています。
ピーマンよりもビタミンCが豊富で、アボカド同様、ビタミンEやβ-カロテンが含まれています。
タンパク質とビタミンAを豊富ないわし。青魚に含まれるDHAやEPAといった不飽和脂肪酸も乾燥肌に良いと言われています。
表面だけのケアではなく、体内から乾燥肌を改善しましょう。
お肌のバリア機能を守って、肌のうるおいを保つのはもちろん、健康的な肌を作ってくれる食材で内側から乾燥肌ケアすることも大切なんです。
肌に良いことをして、乾燥肌を改善しましょう。
(監修:Doctors Me 医師)
そこで今回は、乾燥肌の基本をおさらいしながら、化粧水選びや改善のポイントをご紹介します。
要チェック項目
□乾燥肌はドライスキンとも言い、肌に潤いがないカサカサした状態のこと
□空気の乾燥だけでなく、自ら乾燥肌にしてしまっている行為がある
□乾燥肌に刺激になる成分を極力避けた化粧水を選ぶ必要がある
乾燥肌とはどんな肌の状態なの?
乾燥肌とは、皮膚表面の水分が不足して角質が不均衡な状態の肌のことで、ドライスキンとも言います。通常、皮膚は「表皮」「真皮」「皮下組織」の三層構造になっており、以下の3つの要素によってお肌の水分量を保っています。
1.角質細胞間脂質(保湿力:全体の約80%)
肌の保湿という面で一番大切な要素で、レンガとレンガの隙間を埋めるセメントのような役割で、角質細胞間の隙間を埋め、外からの刺激や内からの水分蒸発などを防ぐ機能があります。
細胞内にあるセラミドやコレステロールからできています。
2.天然保湿因子=NMF(保湿力:全体の18%程度)
柔軟性やハリなどの弾力のある肌をつくるための水分を抱え込んでくれる機能があります。アミノ酸類や乳酸、尿素といった成分で構成され、角質細胞内のタンパク質が角質層へ上がる過程でNMFに変化します。
3.皮脂膜(保湿力:全体の2%程度)
角質の剥がれや肌の水分が蒸発するのを防ぎ、お肌を滑らかにしてくれる機能があり、皮脂と汗によってできています。
これらの水分を保ちながら、表皮の基底層で新しい細胞が作られ、肌細胞を成熟させながら皮膚の表面へ上がって、古い角質は垢となって剥がれます。
このサイクルををターンオーバーと言います。これにより、正常な肌であれば、細胞が隙間なく均等に並ぶのです。
しかし、肌が乾燥した状態だと肌の奥で作られた新しい細胞が十分に成熟しないまま肌の表面へ上がってくるターンオーバーの異常を引き起こします。
それにより、肌の細胞は不揃いになり、肌の内側を守るバリア機能が失われていることで乾燥肌になるのです。
乾燥肌の原因
なぜ乾燥肌になるのか疑問に思う方も多いのではなでしょうか。実はアナタが要因を作っていることもあるんですよ。乾燥肌にしてしまう3つの原因を見てみましょう。
1.間違った肌のお手入れ
メイクを落とすためにクレンジングや洗顔の時に力を入れてこすったり、化粧水を肌の奥まで浸透させようとパンパンとパッティングして肌に負担をかけていませんか?
実は、毛穴汚れや角質も落とせるようなクレンジング剤を使ったり、熱めのお湯で朝も夜もしっかりと洗顔剤で顔を洗うのは肌によくありません。
合成界面活性剤が多く含まれているクレンジング剤や洗顔剤は、皮脂膜や角質層へのダメージが強く、乾燥肌を悪化させる原因になるからです。
また、肌になじませようとパンパンたたくのはNG。肌を包むようにしながら練り込むようなイメージで優しくケアしましょう。
間違ったスキンケアをして角質層を気付かない間に傷つけ、肌の保湿力を奪ってしまわないように注意してくださいね。
2.乾燥肌を悪化させる食生活
偏食や○○ダイエットなど、偏った食生活をしていたり、食の欧米化によって野菜不足などではありませんか?
健康的なお肌を作るのに必要な「タンパク質」や細胞を作る上で必要な「必須脂肪酸」、肌の健康を維持してくれる「亜鉛」や不足することで肌荒れなどを引き起こす「ビタミン群」など、
食事から摂取しないといけない栄養がたくさんあります。
無理なダイエットや偏食で、肌の栄養不足にならないよう、バランスの良い食事をして、栄養素をしっかりと摂取しましょう。
3.生活習慣
乾燥肌の原因は生活習慣も大きくかかわっています。
・睡眠不足
睡眠はターンオーバーに影響します。正常な肌を作るサイクルが乱れます。
・空気の乾燥
秋冬などの季節的な要因に加え、エアコンなどのカラッとした風も保湿機能が弱まった肌に触れることで乾燥肌をより進行させてしまいます。
・入浴方法
42℃以上のお湯に長時間浸かることで、細胞間脂質や水に溶けやすいNMFなどが体外へ流れ出てしまいます。また、洗浄力が強いボディーソープでゴシゴシ体を洗うことも肌にダメージを与えます。
・衣服
肌と服の摩擦によってかゆみが出て、かくことで肌を傷つけてしまいます。ゴシゴシ拭くのも角質層にダメージを与えます。
保湿機能を低下させないために、乾燥肌の原因になるようなことは改善しましょう。
乾燥肌が原因のかゆみ
肌を保護してくれているバリア機能が低下することで、肌は外部からの刺激を受けやすくなります。髪の毛や衣服が触れるだけでも刺激となり、かゆみが出ることになります。ただ、かゆいからといってかいてしまうと一時的には治まりますが、肌をより傷つけることになるので、ちょっとした刺激でもかゆみが伴うようになり、悪循環をもたらします。
かゆみがある時は保湿に加え、炎症鎮静や血行促進などの効果がある塗り薬を使うのも有効的なので、症状に合わせた薬で肌を悪循環から守りましょう。
目的別に化粧水を選んで乾燥肌をしっかりケア
まず、乾燥肌の方が気を付けないといけない成分が4つあります。刺激になる成分
・エタノール:成分の浸透や引き締めの作用もある成分ですが、揮発性が高く、肌表面の水分も一緒に蒸発させてしまいます。
・香料:天然由来の香料でも刺激になることがあります。
・ビタミンC誘導体:酸化したビタミンCは肌に浸透せず、逆に皮脂の分泌を抑える効果があり、乾燥肌を進行させる要因になります。
・着色料:化学物質である合成着色料は、肌の刺激になります。
肌への負担となるこれらの成分が少ない化粧水を選ぶことが必要です。では、どのような目的で選べばよいのでしょうか?
1.保湿目的
真皮に存在しても角質層には存在しないヒアルロン酸やコラーゲンなどの成分が含まれる化粧水を使用することで、表面だけでなく角質層でも水分を抱え込み潤い肌にしてくれます。
2.美白目的
バリア機能の低下で紫外線などの影響を受けた肌は、シミやそばかすができる要因になります。美白と保湿の効果があるプラセンタを含む化粧水がおすすめです。
3.毛穴ケア目的
ターンオーバーの乱れで、角質層を厚くしようという働きにより、毛穴が詰まりやすくなります。そんな方には、毛穴を整えてくれるグリシルグリシンなどの成分を含む化粧水がおすすめです。
目的に合った化粧水を選んで、正しくケアしましょう。
乾燥肌を内側から改善してくれる食材
乾燥肌には、ビタミンA・C・Eやβ-カロテン、たんぱく質といった成分が効果的と言われています。そんな栄養素を摂取できる食材はどんなものがあるのでしょうか?
1.卵
栄養素が豊富な卵。タンパク質とビタミンAが含まれています。
2.納豆
タンパク質とビタミンEに加え、肌の調子を整えてくれるポリアミンという成分も含まれています。
3.アボカド
女性に人気の食材でもあるアボカド。栄養価が高いことでも知られています。そんなアボカドにはビタミンE・Cのビタミン群と体内で体内で変換されることでビタミンAと同じ働きをするβ-カロテンが含まれています。
4.パプリカ(黄や赤)
ピーマンよりもビタミンCが豊富で、アボカド同様、ビタミンEやβ-カロテンが含まれています。
5.いわし
タンパク質とビタミンAを豊富ないわし。青魚に含まれるDHAやEPAといった不飽和脂肪酸も乾燥肌に良いと言われています。
表面だけのケアではなく、体内から乾燥肌を改善しましょう。
食材で内側から乾燥肌ケアすることも大切
乾燥の季節だけでなく、エアコンなどのにより一年を通して乾燥にさらされるお肌。お肌のバリア機能を守って、肌のうるおいを保つのはもちろん、健康的な肌を作ってくれる食材で内側から乾燥肌ケアすることも大切なんです。
肌に良いことをして、乾燥肌を改善しましょう。
(監修:Doctors Me 医師)