更年期と聞くと、どうしてもマイナスなイメージを抱いてしまいがちではないでしょうか。女性にとって避けては通れないものですが、できれば快適に元気に過ごしたいものですね。
そこで今回は、更年期にあらわれやすい症状とその対策を医師に解説していただきました。
1.骨粗しょう症
骨においてはカルシウムを骨にとどめさせることで骨粗しょう症を防ぐ役割をしています。
2.動脈硬化
肝臓において悪玉コレステロールと呼ばれるLDLコレステロールの代謝に関わり、血中のLDLコレステロールや中性脂肪を低く抑え、動脈硬化を防ぐ役割をしています。
3.肌の衰え
全身のコラーゲン量を保ち、関節や軟骨の維持、皮膚のみずみずしさの維持にも関係しています。
このため、更年期にエストロゲンが減少することで、骨粗しょう症や動脈硬化になりやすくなり、関節の痛みや皮膚のしわもできやすくなってしまうのです。
■骨粗しょう症予防
十分にカルシウム・ビタミンD・リンを摂取し、適度に日光を浴び、運動を行い骨に適度な負荷をかけることが有効です。
動脈硬化症予防:定期的な血液検査や血圧測定、食事療法、また運動が有効です。
■関節の痛み予防
関節は使わないと可動性が低くなり痛みが起こりやすくなりますが、適度に負荷をかけることで滑らかさを維持することができます。また運動により筋肉量を保つことは関節の動きを助けます。
運動は更年期に伴う様々な不快症状、いわゆる更年期障害に対しても有効です。更年期にはホットフラッシュと呼ばれる強いほてり感や発汗、自律神経の不調に伴う動悸、イライラ感、憂鬱感や気力減退、不眠などが起こりやすくなります。運動はリフレッシュ効果もあり、自律神経を整える作用があります。
可能であればウォーキングや水泳などの有酸素運動を、少し息切れする程度に1日30分程度行うことができれば理想的です。
ときどき筋肉痛が起こるほどの運動をするよりも、1日5分でも続けることが効果的です。ヨガは呼吸法や瞑想を行いながらストレッチを行うもので、カロリー消費は少ないながら、ストレス減少・精神安定に効果的で、室内でもできるため多くの方が取り組んでおられます。
特に40歳未満で自然閉経(1年間月経がない状態)を迎えてしまった早発閉経・若年性更年期の方は、閉経状態が長く続くため、骨粗しょう症に対してビスホスホネート製剤を含む内服薬を使用したり、高コレステロール血症に対しても内服治療が必要になることがあります。
運動以外にも定期的に健診を受けたり、症状が緩和されない場合は適切な治療を受けることをおすすめします。
(監修:Doctors Me 医師)
そこで今回は、更年期にあらわれやすい症状とその対策を医師に解説していただきました。
エストロゲンはどんな役割をしている?
更年期になると卵巣からの女性ホルモン(エストロゲン=卵胞ホルモンとプロゲステロン=黄体ホルモン)が少なくなります。エストロゲンは子宮に働きかけるだけでなく、血流に乗って全身に至り、以下のような症状を防ぐ役割を果たしています。1.骨粗しょう症
骨においてはカルシウムを骨にとどめさせることで骨粗しょう症を防ぐ役割をしています。
2.動脈硬化
肝臓において悪玉コレステロールと呼ばれるLDLコレステロールの代謝に関わり、血中のLDLコレステロールや中性脂肪を低く抑え、動脈硬化を防ぐ役割をしています。
3.肌の衰え
全身のコラーゲン量を保ち、関節や軟骨の維持、皮膚のみずみずしさの維持にも関係しています。
このため、更年期にエストロゲンが減少することで、骨粗しょう症や動脈硬化になりやすくなり、関節の痛みや皮膚のしわもできやすくなってしまうのです。
どんなことに気をつけるべき?
更年期の女性は、先述のようなリスクにさらされていることを理解し、以下のような対策を行う必要があります。■骨粗しょう症予防
十分にカルシウム・ビタミンD・リンを摂取し、適度に日光を浴び、運動を行い骨に適度な負荷をかけることが有効です。
動脈硬化症予防:定期的な血液検査や血圧測定、食事療法、また運動が有効です。
■関節の痛み予防
関節は使わないと可動性が低くなり痛みが起こりやすくなりますが、適度に負荷をかけることで滑らかさを維持することができます。また運動により筋肉量を保つことは関節の動きを助けます。
運動は更年期に伴う様々な不快症状、いわゆる更年期障害に対しても有効です。更年期にはホットフラッシュと呼ばれる強いほてり感や発汗、自律神経の不調に伴う動悸、イライラ感、憂鬱感や気力減退、不眠などが起こりやすくなります。運動はリフレッシュ効果もあり、自律神経を整える作用があります。
ポイントは有酸素運動を継続すること
どのような運動が有効かについては、特に決まったものはなく、個人個人がなじみのある運動を無理のない範囲で行うのでよいでしょう。可能であればウォーキングや水泳などの有酸素運動を、少し息切れする程度に1日30分程度行うことができれば理想的です。
ときどき筋肉痛が起こるほどの運動をするよりも、1日5分でも続けることが効果的です。ヨガは呼吸法や瞑想を行いながらストレッチを行うもので、カロリー消費は少ないながら、ストレス減少・精神安定に効果的で、室内でもできるため多くの方が取り組んでおられます。
医師からのアドバイス
運動を行っても閉経を遅らせたり排卵を促したりできるわけではなく、更年期障害の症状も適切な女性ホルモン補充を行わないと緩和できないこともあります。特に40歳未満で自然閉経(1年間月経がない状態)を迎えてしまった早発閉経・若年性更年期の方は、閉経状態が長く続くため、骨粗しょう症に対してビスホスホネート製剤を含む内服薬を使用したり、高コレステロール血症に対しても内服治療が必要になることがあります。
運動以外にも定期的に健診を受けたり、症状が緩和されない場合は適切な治療を受けることをおすすめします。
(監修:Doctors Me 医師)