下痢の時の注意点
下痢になると水分だけでなく、カリウムやナトリウムなどの電解質も失われてしまうので脱水症状に注意が必要です。経口補水液、スポーツドリンクでの水分補給を心がけましょう。
無理に食べ物を摂取すると下痢を悪化させてしまう恐れがあるので、下痢が激しい場合は味噌汁、スープなどの流動食から始めるようにしてください。
症状が落ち着いてきたら、温かい消化の良い食べ物がおすすめです。
急性下痢タイプの食事
うどん、お粥
体を動かすためのエネルギーとして炭水化物は必要不可欠です。うどん、おかゆともに柔らかくして食べるようにしましょう。
味噌汁
味噌汁は体を温めるとともに、下痢によって失われてしまった塩分=ナトリウムを含んでいるのでおすすめです。
豆腐は動物性の脂質が少なく、良質なたんぱく質を取ることができるので豆腐入りの味噌汁は良い組み合わせでしょう。インスタントのカップ味噌汁も売られています。
バナナ
バナナには下痢で失われてしまう電解質であるカリウムが含まれているのでおすすめです。しかし、体を冷やす可能性があるので、摂りすぎないようにしましょう。
リンゴ
りんごには整腸作用のある食物繊維が多く含まれているので、腸内環境を整えてくれます。
すりおろして食べることで、食物繊維が細かくなり腸に負担がかからなくなるのですりおろしりんごがおすすめです。
半熟卵
たんぱく質が取れる卵ですが調理法によって消化のしやすさが異なります。
消化時間は半熟卵が最も短く、固ゆで卵や生卵、卵焼きや目玉焼きのほうが長いとされているので半熟卵を摂取しましょう。
イモ類を柔らかく煮つけたもの
イモ類もうどんやおかゆと同様に炭水化物を取ることができます。柔らかくして食べるようにしましょう。
慢性下痢タイプの食事
食物繊維を多く含んだ整腸作用のある食事を取ることが大切です。ごぼう
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維を多くバランスよく含んでいるので、整腸作用が期待できます。
ひじき
水溶性食物繊維が多く含まれ、鉄分、カルシウムなどの栄養素も豊富に含まれています。
りんご
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維ともに豊富に含まれています。
腸内ビフィズス菌の餌となる食物繊維をたっぷり含んでいるので、善玉菌を増やし整腸作用が期待できます。
皮の付近にペクチンなどの栄養素が含まれているので、皮ごと食べるのがおすすめです。
納豆
納豆は特別な酵素を作ることで、善玉菌を増やす働きがあるのではないかと考えられています。
ブロッコリー、ネギ、オクラとともに摂取すると整腸効果がアップします。
ヨーグルト
ヨーグルトを毎日摂取することで腸内に善玉菌が増え、腸内環境が改善します。商品によって含まれてる乳酸菌が異なるので、商品を変えることで善玉菌が刺激され腸内環境が改善されます。
オリゴ糖や食物繊維を含むリンゴを同時に摂取するとなお効果的です。
下痢の時に避けたい食事
脂肪分、油分の多い食べ物
お肉などの脂肪分の多い食べ物や、揚げ物などの油分の多い食べ物は胃腸に負担をかけ下痢を引き起こす可能性があります。暴飲暴食には注意しましょう。
辛いものなどの刺激物
香辛料などの辛いものに含まれている、刺激物は胃腸に負担がかかるので下痢になる可能性があります。
ヨーグルト(急性下痢の時の場合)
冷え、食中毒によって引き起こされる下痢のときはヨーグルトは逆効果です。下痢は腸が異常に働いているので、半日ほど絶食し腸を休ませる必要があります。
無理して食事を取ると下痢を悪化させてしまうこともあるので、少量ずつ様子を見ながら摂取するようにしてください。水分補給を怠らないように心がけましょう。
人工甘味料
キシリトールやソルビトールなどの人工甘味料を摂り過ぎると腸管の浸透圧が上昇し、腸が十分に水分を吸収できナムなり下痢になることがあります。摂りすぎにはないようにしましょう。
きのこや根菜や生野菜
きのこや根菜、生野菜は消化に悪いのでおすすめできません。
コーヒー
カフェインが自律神経を乱すことで下痢になってしまうことがあります。また、コーヒーに含まれるタンニンという物質も胃腸に刺激を与えるので下痢を引き起こす可能性があります。
アルコール
アルコールは腸の粘膜を傷つけ、腸内細菌を乱してしまいます。自律神経を乱し、消化のリズムが崩れるので下痢を引き起こす恐れがあります。アルコールを摂取するときは、空腹を避けゆっくりと時間をかけて飲むようにしましょう。
子どもの下痢
母乳/ミルクどっちがいいの?
飲めるのであればどちらでもかまいません。欲しがるだけ頻繁に与えるようにしましょう。
水下痢の時の食事
基本的に固形物は食べず、水分(母乳やミルクも含む)のみにします。スープや味噌汁、果物の汁も良いでしょう。
軟便の時の食事
水分摂取は引き続き心掛けながら、ゼリー・ヨーグルト・おかゆ、つぶした果物などドロドロしたものを少量ずつ食べさせます。食べるときには冷たすぎない・熱すぎないよう、常温に戻すようにします。
絶食はダメ?
絶食というと一切口からものを入れないということになります。強い腹痛や血便がなければ厳密な絶食は必要ないと思われます。
嘔吐があり、水を飲んでもすぐ吐いてしまうようであれば、子どもはすぐ脱水症状になるので、早めに受診し点滴の必要がないか診察を受けたほうがよいでしょう。
下痢の時にコンビニで買える効果的な食事
レトルト粥
水分と炭水化物を補給でき、保存もききますので、常備しておくとよいでしょう。冷蔵コーナーに梅干しや漬物があれば一緒に食べるのもよいです。
梅干しはクエン酸による整腸作用と殺菌作用があり、漬物の乳酸菌は腸内の善玉菌を増やしてくれます。生卵が売っていればおかゆに入れて半熟にし、温泉卵が売っていればそのまま上にのせて食べられます。
粉末のうどんスープや、フリーズドライのスープ・味噌汁を入れ、少し味を付けると食べやすく、塩分も補うことができます。納豆や豆腐を入れると、タンパク質を補うこともできます。
おでん
温かく、すぐ食べられます。汁にご飯をいれて少し煮れば雑炊ができます。
冷凍うどん
アルミ鍋に入って、様々な具材も入って売られているものもあり、水を入れて火にかければ調理不要で食べられます。少し柔らかくなるまで火を通し、よく噛んで食べましょう。
ヨーグルト、ゼリー
口当たりがよく食べやすいです。あまり冷やさず、常温で食べるようにしましょう。
果物
バナナやカットフルーツが売られています。ビタミンやカリウムが補給できます。このほか、スポーツドリンクを購入するとよいでしょう。