皆さんは、足の裏がほてり熱く感じるバーニングフィート症候群という病気を聞いたことがありますか。主には毎晩の就寝時などに、足首より末端の部位が非常に熱くなる症状を総じて「バーニングフィート症候群」と呼び、別名「灼熱脚症候群」とも言われています。バーニングフィート症候群を罹患した場合には、足にじんじんするほどの熱さ、あるいは燃え上がるような異常熱が足首全体に感じられるようになります。

 

バーニングフィート症候群のメカニズムや改善策を知らずに苦悩している方も多いです。特に夏になると足の裏が熱く感じる理由を知りたい人もいるでしょうし、何故就寝時に足の裏が熱くなりやすいのか疑問に感じている方もいらっしゃるでしょう。また、本疾患の場合には熱い部分を冷やせばいいのか、あるいはその他にどのような対策や改善方法があるのかなどを詳しく解説していきます。

 

目次

 

足の裏がほてって熱いと感じる理由・メカニズム

バーニングフィート症候群の方において、足の裏がほてって熱いと感じる理由やメカニズムについて解説していきます。考えられる理由は主に三つあります。

 

理由一つ目:夏の季節など気温が高いシーズンに体に熱がこもるのに対応して生理的に体温を調整するため

 

 特に熱中症などを患った場合には、体は自然反応として体温を下げようとして、四肢の手足部分から熱を放出して逃がそうとします。その際には、手足領域の末梢血管を拡張させて皮膚からの熱放散量を相対的に多くする反応がみられる結果として、手足が自覚的に熱く感じるのです。

 

理由二つ目:睡眠をする用意段階として手足が熱くなる場合

 

人間は夜中に就寝している時には体温を低く保ち、日中に動いて活動している時間帯には体温が高くなるように自然と設定しています。ですから、眠る直前に相対的に体温を下げる方向付けをしなくては、どうしても熟眠感が得られにくく寝つきが悪くなってしまうために日中に体内に溜まった熱を四肢末端から放出しようとするので、手足が一時的に熱く感じられるのです。

 

理由三つ目:足先にかけての血行不良状態の関与

 

例えば、運動をして筋肉疲労をきたしたり、1日中長い時間立ちっぱなしで労働をしていたりすると、夕方になって脚全体が静脈うっ滞を引き起こして、むくむことがあります。こうした足全体のむくみはその部分の血行不良を招き、その結果倦怠感や熱さを覚えることに繋がります。

 

そのほかにもバーニングフィート症候群の原因は色々推定されており、例えばビタミンBの欠乏症、あるいは糖尿病や甲状腺機能低下症などの代謝疾患、そして腓骨神経が物理的に圧迫されることによって発症しうる足根管症候群などが挙げられます。

 

前述したような様々なメカニズムによって、特に足首から下の箇所が熱く感じて、夜間に症状が悪化する病気のことをバーニングフィート(別名:灼熱脚)症候群と呼んでいます。

 

足の裏を冷やすのは効果的?

就寝前に足が尋常に火照ってまったく眠れずに、足だけ布団から出す、あるいは足全体を冷却するなどその場しのぎで生活している方も少なからずいるのではないでしょうか。

 

身体が体温調整のために手足などから熱放出している、あるいは就寝時に伴って四肢末梢から熱放散しているケースでは、足の裏を直接冷やしたり休めてあげたりすることで一時的に気持ちよく自覚されて症状が改善することもあります。

 

ところが、中には冷却自体が血行を悪くさせて結果的には症状が悪化して逆効果を示すという見解もありますので十分注意を払ってください。

 

バーニングフィート症候群を改善する方法

本症候群の原因が明確に判明すれば治療を行う事は簡単ですが、明らかな主因が分からないことも多々あります。

取り急ぎ症状を対症療法的に抑えるために考えられる改善法を以下に列記します。

 

1.足の裏を優しくマッサージして血行を改善し熱放出を促す

2.患部に湿布を貼って血行を一時的に良くする

3.自分の足に合った靴下や靴を選ぶ(靴下は綿製がお勧めです)。

4.時には15分程度かけて患部を冷水などで冷やす(血行不良が原因の時には逆効果になるので注意してください)。

5.炎症を抑える薬を服用する。

6.足を短時間だけでも休息させる。

 

こうした工夫を凝らすことで症状が緩和することがありますので試してみてくださいね。あくまでも上記は一時的な対処法となり場合によっては逆効果になります。

 

根本的には原因に見合った対処が大切ですので、症状が継続する、改善しない場合はまずは近くの脳神経内科や整形外科などを受診して症状を相談することによって原因を追究してから適切な対応をするように心がけましょう。

 

まとめ

普段の生活の中で、異常に足が熱くて寝られないなどの症状に心当たりのある方はバーニングフィート症候群を疑った方がいいでしょう。バーニングフィート症候群は近年になってはじめて注目されている症状を有しており、その主たる原因として想定される病状は多岐にわたり、なおかつ原因不明であることもしばしば見受けられます。

 

本記事を読んで思い当たる節があった際には、個々で適切な対処をしていただき、治療経験が豊富な病院や対応できる診療科を受診して症状改善に繋げましょう。今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。

 

【参考文献】

・公益社団法人鳥取県医師会健康なんでも相談室HP. https://www.tottori.med.or.jp/nandemo.

・いしゃまち家庭の医療情報HP. https://www.ishamachi.com/?p=22247.

プロフィール

監修:医師 甲斐沼 孟
国家公務員共済組合連合会大手前病院 救急科。 救急診療のみならず、消化器外科や心臓血管外科、総合診療領域に精通しており、学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行う。