感染症対策や健康管理、美容にも欠かせない水分補給ですが、どんな基準でドリンクを選んでいますか?今回は、経口補水液がテーマです。

 

気温が高くなる夏場にも、乾燥が気になる冬場にも、適切な水分補給は私たちの体調と密接に関わります。

水分摂取と経口補水液の特徴をしっかり理解した上で、熱中症予防や体調管理にうまく利用していきましょう。

 

目次

 

経口補水液とは栄養学的な成分について

経口補水液とは、体液に近い濃度の食塩と糖分を混ぜた機能性飲料や清涼飲料水の名称のひとつです。体調を崩し消化機能が弱ると、飲み物を飲んでも腸でうまく吸収できない状態になってしまいます。

 

脱水症状の処置として、点滴と同様の構成成分を経口摂取できるよう(飲めるように)医療用に開発されたものが経口補水液です。小腸内からの吸収がよいように水分と電解質(ナトリウム、カリウム)濃度とバランスが調整されています。

 

お水だけを一度にたくさん飲んだ場合、体液が薄まってしまいます。体は体液濃度を一定に保つため、逆に水分を尿として排出してしまい水分不足が起こります。カフェインやタンニンなどが含まれるお茶やコーヒーをたくさん飲むと、利尿作用によって尿として排出されるミネラルや水分量が多くなってしまいます。

 

また糖分が多く含まれるジュースや甘い清涼飲料水は、血糖値が上がりますます喉が渇きます。水分を摂っているつもりで飲んでいても、ドリンクの成分によってはかえって水分や電解質不足を招いてしまうこともあるのです。

 

電解質をバランスよく含んだ水を飲んだ場合、水分は体内に保持されます。喉の渇きを感じる前に、常温の水やノンカフェインのお茶などドリンクは少しずつこまめに飲むことが大切です。脱水状態や、至急に水分不足を解消する必要がある体調の時には、経口補水液を飲むことが勧められます。

 

経口補水液はどのような場面で役立つ?

では具体的に、どのような場面で経口補水液は役立つのでしょうか。小腸内からの吸収がよいということで、適切な量を適切な頻度で飲むことにより脱水症状の改善や熱中症予防に効果が得られます。

 

ただし健康な人、とくに持病や疾患をお持ちでない人が日常的に飲んでも、健康状態がさらによくなるものではありません。発熱や下痢や嘔吐による脱水症状、水分不足や酷暑による熱中症予防には効果が期待できます。経口補水液は医療用の水分補給剤で、点滴の代わりに使用されるものです。

 

塩分も含まれますので、特に高血圧、心臓病、腎疾患などを患っている方は注意が必要です。実際、大塚製薬工場の経口補水液OS-1の取扱上の注意には、”医師から脱水状態時の食事療法として指示された場合に限りお飲み下さい。医師、看護師、薬剤師、管理栄養士の指導に従ってお飲み下さい。”と記載されています。

 

熱中症予防に利用する際は、少量ずつこまめに飲むことや、量を飲みすぎないことなどに注意して頂ければと思います。

 

スポーツ飲料等との違いは

経口補水液は、一般のスポーツドリンクよりも電解質(ナトリウム、カリウム)濃度が高い組成で製造されています。ポカリスエットやアクエリアスよりも電解質濃度が高く、また水と電解質の吸収を速めるために糖濃度は低くなります。ソルティライチなど塩分を含む清涼飲料水は、嗜好品としてのドリンクの要素が強く糖濃度が高い傾向にあります。甘さの度合いが大きく異なります。

 

経口補水液オーエスワンは、脱水症のための食事療法(経口補水療法)に用いる経口補水液です。アクエリアス経口補水液は、清涼飲料水ですので、どなたでもお飲みいただけます。と、それぞれ表記されています。

 

経口補水液にはスポーツ飲料よりも多くの塩分が含まれています。メーカーに差はありますが、500mlペットボトル1本には約1.5gの塩分が含まれているものもあります。高血圧の患者様の目標塩分摂取量は1日6g未満ですので、500mlペットボトル1本で1日量の4分の1ほどの塩分を摂取してしまう事になります。

 

経口補水液の入手方法、自宅で作れる?

経口補水液は、スーパーやコンビニエンスストア、薬局やドラッグストア、自動販売機やネット通販でも購入可能です。自社ブランド商品として、イオングループや明治、日本薬剤など各メーカーからオリジナル商品も販売されています。

 

大塚製薬工場のオーエスワンの粉末タイプは1L用(30g)と500mL用(15g)の2種類があり、大塚グループの通販サイトオオツカプラスワンや大手通販サイトで購入できます。使用方法通りに水に溶かすとペットボトルのオーエスワンと同じ糖・電解質の組成となり、水・電解質の補給効果も同じ為、ご自宅でストックしておくにはペットボトルやゼリータイプよりもかさばらず保存備蓄が可能です。

 

ここで、途上国支援にも活用される経口補水液の自宅で簡易的に作れるレシピをご紹介します。

 

<用意するもの>

1) 沸騰させて殺菌した湯冷まし-1L

2) 砂糖-小さじ6杯

3) 塩-小さじ半分

以上をよく混ぜて出来上がりです。

飲みやすくするためにレモンの果汁を絞って入れてもよいです。

 

※注意点として

塩分を含む為、経口補水液を作ったり保存する場合には金属以外の容器の使用し自家製の場合は、長時間作り置きすることは避けるようにしてください。

 

まとめ

電解質をバランスよく含んだ水

1、経口補水液は濃度と摂取量、摂取のタイミングがとても大切!少量ずつこまめに飲むことを心がけましょう

2、体調不良時の水分補給として、下痢・嘔吐・発熱の症状があるときや、軽度~中度の脱水症状にあるときに使用します

3、必要以上に過剰な摂取は血圧の変動や電解質異常を起こしかねません

4、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士の指導に従ってお飲み下さい

 

経口補水液の特徴をしっかり理解した上で、ご体調管理や熱中症予防にうまくご活用ください。元気に夏を過ごせるよう心がけていきましょう。