日常生活での擦り傷や切り傷。なかなか治らない、治りかけている時にかゆくてかいてしまうなどの悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
特に腕や脚など目立つところに傷あとが残ってしまうとショックも大きいと思います。
今回は、かゆい傷あとの治し方での悩み・疑問を解決すべく「傷あとケア」について皮膚科医の梶川先生にお話を聞きました。
- <梶川先生のプロフィール>
- 梶川 明義(かじかわ あきよし)
- 1984年 新潟大学医学部卒業
1996年 東京大学 医学博士号取得
1998年 福島県立医科大学形成外科学教室 講師
2004年 同 准教授
2013年 聖マリアンナ医科大学形成外科学教室 主任教授
日本形成外科学会評議員、日本創傷外科学会評議員・元理事
梶川先生
傷ができる、とは皮膚の表面の「表皮」とその下の「真皮」が破損したことを言います。破損した皮膚は、真皮の線維芽細胞などが増殖してコラーゲンなどの線維構造が再構築され、その表面を表皮細胞が覆うことで修復されます。この修復の跡が「傷あと」です。
真皮が再構築される際には、血管も増殖するため赤く見えます。修復が完了すると、増殖していた血管が徐々に小さくなるため赤みがひいてゆき、「傷あと」は赤っぽいものから白っぽいものに変化して行きます。
皮膚の修復過程で線維組織や血管が過剰に増殖すると、ケロイドや肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)と呼ばれる、目立つ「傷あと」になります。また、この目立つ「傷あと」は、赤みが引いた後も幅の広い白い「傷あと」になって残ることがあります。
梶川先生
皮膚が損傷を受けると、炎症を伝えるヒスタミンなどのケミカルメディエーターと呼ばれる物質が分泌されます。
ヒスタミンは肥満細胞(マスト細胞)から分泌され、かゆみなどの症状を生み出すので、傷が完全に治るまで「傷あと」にかゆみを感じることが少なくありません。
梶川先生
創傷の治癒過程で適度なヒスタミンの分泌は異常ではありませんが、かゆみによって「傷あと」をひっかいてしまうと、その刺激によってさらにヒスタミンの分泌を促し、かき壊しなどにより余計に目立つ「傷あと」を作ってしまうこともあります。
ですから「傷あと」はかゆくてもかいてはいけないのです。どうしてもかゆみがガマンできないときは、かゆみを抑える薬を使うのも良い方法です。
梶川先生
「傷あと」をきれいにするには、皮膚の修復過程を順調で穏やかに進める必要があります。
具体的には過度な線維芽細胞や血管の増殖を抑える、強いかゆみを生むヒスタミンなどを抑制することなどが有効と考えられます。
また炎症を抑えたり、保湿などにより皮膚を保護するのも有効です。
過度の血管増殖を抑制し、保湿効果もあるのが「ヘパリン類似物質」です。この他に表皮の増殖を促す「アラントイン」や皮膚の炎症を抑えてバリア機能を高める「グリチルリチン酸二カリウム」などは、真皮から表皮まで皮膚の修復を穏やかに促す効果があるといえます。
直接ヒスタミンを抑制する成分としては、抗ヒスタミン成分である「ジフェンヒドラミン」があります。傷あとの治癒過程で起きやすいかゆみによるかき壊しで「傷あと」がよりひどくなるのを防いでくれます。
梶川先生、ありがとうございました!
傷あとが残る・傷あとがかゆくなる原因と、ケアについて解説いただきました。
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アライトイン、GK2※も傷の治りをサポートします。※グリチルリチン酸二カリウム
② 抗ヒスタミン成分である「ジフェンヒドラミン」が、傷あとのかゆみの発生原因であるヒスタミンの働きを抑制します。
かゆみを伴う傷あとができたらすぐに使うことがオススメ!
傷あとができてすぐ皮膚の内部では炎症が発生しヒスタミンが放出され、かゆみを感じます。かゆみを伴う傷あとを確認したらすぐにアットノンEXかゆみ止めプラスを塗り始めるのがオススメ。
出典:MB Derma(1999)30,P14~19 鈴木茂彦, 冨士森良輔より小林製薬が一部改変
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傷は肌の奥(真皮)から発生するため、傷の修復もかゆみの抑制も肌の奥に働きかける必要があります。
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効果を実感するために。効きはじめのサインは?
以下のような変化を感じたら効きはじめのサインです。
かゆい傷あとができたら、かいて悪化させてしまう前にしっかりと薬で傷あとケアしてみませんか?
※専門家のコメントは商品の推奨及び、商品の効果効能を保証するものではありません。