ライム病の症状

ライム病の症状は進行の具合によって3つに分類することができます。
1つ目は、早期で局所が感染している状態です。胴体や脇の下に赤斑が見られるようになります。痛みやかゆみはなく、およそ3週間から4週間程度で治癒します。
2つ目は、早期で感染が広がっている状態です。感染が全身に広がり、発熱、疲労感、寒気などのほか、筋肉痛を伴います。体調の悪い状態が長く続くので、インフルエンザや風邪と間違えられることが多いです。重症化すると、動悸や失神を起こします。
3つ目は、晩期と呼ばれる状態です。数か月にわたって関節炎を起こし、数年にわたって膝の痛みや腫れを繰り返し、まれに、脳や神経に関わる症状を起こすことがあります。

ライム病の原因

ライム病の原因は主に、ライム病ボレリアです。これをダニが媒介することによって、感染するのです。
ダニは温度に敏感で、7℃以上になると活動が活発になります。近年では、地球温暖化が進んでいることにより、ダニの生存率は高まっており、分布範囲も広がっています。このことから、ライム病の原因は、気候変動だと考える学者もいます。
しかし、気候変動による気温上昇だけで、原因を特定するのは難しいです。他の要素として、野生動物の影響も考えられています。近年、北米ではシカやイノシシが増えて、農家の住居を荒らすという被害が相次いでいます。しかし、野生動物は細菌をそれほど、持っていません。人に関連した感染症の中ではとりわけネズミの方が重要です。

ライム病の治療法

ライム病を予防するには、まず、ダニに近づかないようにすることが重要です。
森を歩く場合、長袖で色が薄い服を着るようにしましょう。また、道を歩くときは、道から外れて茂みや枝に接触しないように、真ん中を歩くようにしましょう。
もし、ダニに刺された場合は、早急に取り除かなければなりません。ダニを取り除くときは、皮膚にできるだけ近いところで、潰さずに引き抜くようにしましょう。潰してしまうと、感染する危険があります。アルコールや火がついているマッチなどの刺激物も避けてください。
皮膚科へ行って、切除してもらうのも1つの手です。