成人スティル病の症状

成人スティル病は、発熱や関節症状・皮膚疾患などがおもな症状になります。
発熱にいたっては、夕方から夜間に起こることが特徴になり、日中は平熱であることが多いです。発熱は早朝に4時間ぐらい症状がでる場合もあります。手関節や膝関節などが痛む関節痛は、関節の腫脹も併発します。皮膚障害は発熱時に発症するピンク色の皮疹になりかゆみや痛みなどがないために発見が遅れることがあります。皮疹は体幹や四肢に見られることが多く、顔面や末梢にできるのは稀になります。のどの痛みやリンパの腫れなどもみられます。肝機能障害やフェリチンの増加なども起こることがあります。そのほかには胸膜炎や脾腫・筋肉痛・心外膜炎などが起こることもあります。

成人スティル病の原因

成人スティル病の原因は、いまは不明です。
遺伝性の要因があるものが、EBウイルスやパルボウイルスB19・風疹・ムンプス・インフルエンザ・B型ウイルス・C型ウイルス・サイトメガロウイルスなどのウイルスやマイコプラズマやクラミジア・エルシニアなど病原微生物が誘因となって生じた免疫の反応性の病態で、単一病因ではなくてさまざまな病因から結果的に生じる疾患と言う考え方があります。成人スティル病は、男女比1対2の割合でかかることがわかっていて、年齢は20歳から40歳ぐらいの若い人にかかることが多い病気になります。成人スティル病は、血清中での高サイトカイン血症の上昇がみられます。再発は比較的多くリウマチのような関節破壊をがみられることもあります。

成人スティル病の治療法

成人スティル病は再発しやすい病気になるので、予防法は判明していません。
完治する病気かどうかも今のところはわからず、初回の治療後症状が消えて再発がみられない人もいます。成人スティル病の治療方法は主にステロイド剤や免疫抑制薬の処方になります。ステロイド剤の中等量から大量が用いられます。必要用量と期間は症例ごとに異なります。初期量で熱性病態および炎症反応が消失することを目安に減量をはじめて維持量で管理します。ステロイド剤が処方されたら自分で勝手に服用をやめたりしないで、きちんと用法をまもって根気よく治療をする必要があります。