髄膜腫の症状

髄膜腫の症状は、患部の位置によって個人差があるものですが、頭痛などの比較的軽い症状から始まり、徐々に、
・めまい
・けいれんを伴う、癲癇の発作
・歩行が困難になる
・手足のしびれ
・視野狭窄
・視覚の異常
などが現れるようになります。場合によっては、失語症状や、もともとの性格に変化を及ぼしてしまうケースもある病です。
  
髄膜腫は、腫瘍自体がある程度の大きさを持ってから症状が認識される病気ですので、腫瘍がまだ小さな段階においては、自覚症状が特に確認できない場合も多くあります。悪性腫瘍と違って、転移することはありません。

髄膜腫の原因

髄膜腫の根本的な原因は、詳しくは分かっていません。脳腫瘍の中でも人間ドックなどで見つかる割合の高い病気で、誰にでも罹患のリスクがある疾患ですが、比較的女性に多く見られるとされており、ホルモンの影響が関係するものとされています。
  
また、神経線維腫症2型と呼ばれる疾患においては、遺伝子染色体の22番が変異することが原因となって、髄膜腫を多く発生させてしまうことで知られています。基本的に悪性腫瘍である癌などとは異なり、転移の心配はありませんが、症状を伴った状態で見つかった腫瘍においては、早急な治療が求められます。

髄膜腫の治療法

髄膜腫は、発生のメカニズムが未だ解明されておらず、予防法なども特に確立していません。しかしながら、くも膜に発生するという性質からMRI検査によおいて発見しやすいため、人間ドックなどでの受診が推奨されています。2年置きまたは3年置きのペースで検査を受ける事が大切です。
  
腫瘍が小さく、無症状の段階であれば、非常に時間をかけて進行して行く疾患ですので、治療方法などをゆっくりと検討して行くことが可能です。

治療は、手術で全摘することにより治癒が期待できるでしょう。
全ての症例で手術が必要なわけではなく、無症状なもの、小さいものは治療の必要が無い場合も多いです。
既に日常生活の妨げとなる症状が出ているとき等に手術適応があります。
腫瘍の大きさによって手術療法の他に、ガンマナイフ治療といい、放射線を当てて治療する場合もあります。