稗粒腫とは
稗粒腫とは、皮膚の表面付近にできる直径1〜2mmの白い老廃物の塊です。顔面の特に目の周囲や頬、額に発生することが多いですが、ヤケドや湿疹の後などに二次的に発生することもあります。通常、痛みなどの自覚症状はありません。
症状
稗粒腫は、毛包の奥や毛包の未発達な皮脂腺に線維性たんぱく質や細く柔らかい毛や皮膚の角質が貯留したものです。アクネ菌がたまるニキビ(尋常性ざ瘡)やブドウ球菌などが感染する毛包炎、化膿性汗腺炎とは異なり、炎症はありません。従って、痛みやかゆみといった自覚症状はなく、外見的に直径1から2mm、白色、丘疹状の粒腫となり、触ると固く尖って感じます。原因がなく生じるものを原発性稗粒腫、火傷や皮膚疾患、手術後などに生じるものを続発性稗粒腫といいます。 稗粒腫は特に悪化することはないので特別な治療を受ける必要はなく、放置しても問題ありません。
原因
稗粒腫は、毛包の奥や毛包の未発達な皮脂腺に線維性たんぱく質や細く柔らかい毛や皮膚の角質が貯留し、真皮の中層で発達し凝固して生じます。体質や油脂分の摂取が原因とする説や洗顔不足とする説もありますが、良性の粒腫であるため専門的な研究が行われておらず、いまだ原因は明確にされていません。原発性稗粒腫は顔面、特に目の周囲や頬など皮脂分泌の少ない部位に好発します。続発性稗粒腫は汗腺の再生途中で出口が塞がって生じます。稗粒腫は放置しておけば徐々に発達し数年経過後に真皮から押し出され自然治癒するので、特別な治療を受ける必要はありません。
治療法
稗粒腫については確立した予防法はありませんが、経験的に次のことが言われています。・顔をこすらない
・角質ケアなどのスキンケアを行う
・皮膚を十分に保湿する
・規則正しくバランスのよい食事を心がける
・美肌効果のある生薬や漢方薬を使用する
・睡眠を十分にとる
皮膚に小さな穴をあけ除去することで治癒しますが、皮膚と癒着している場合は除去できないこともあります。医療施設で除去する場合、稗粒腫が良性であることから、保険が適用にならないことがあります。
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