エボラ出血熱とは
エボラ出血熱は、ザイールのエボラ川地域で発症が確認された急性ウイルス性の感染症です。 高熱、出血など症状が激しく、致死率が高い出血熱で、その感染力と致死率の高さからバイオセーフティレベルの最高レベルである4に指定されています。
エボラ出血熱の症状
エボラ出血熱の原因であるエボラウイルスに感染すると、約7日間の潜伏期間を経たのち、発熱や頭痛、悪寒、筋肉痛や関節痛などの初期症状から、嘔吐や下痢、胃の痛みに発展します。その感染力や症状の重さは深刻であり、その後症状が進むと、口や耳、鼻や直腸など、全身のあらゆる場所から出血、吐血、下血が見られます。致死率が高いのも特徴であり、命を取り留めたとしても、重い後遺症を患う場合があります。日本においては、感染症法による一類感染症に定められており、感染力、重篤性など、危険度が高い感染症に指定されています。
エボラ出血熱の原因
エボラ出血熱は細長く、多種多様で形が定まっていないエボラウイルスに感染することが原因です。感染力は非常に強く、感染すると致死率が高い病気ですが、空気感染はしません。エボラウイルスに感染している患者の血液や体液、唾液や排泄物などに直接触れることにより、感染します。また、人以外の動物でエボラウイルスに感染している動物に触ったり、食したりすることでも感染するので注意が必要です。感染している患者の近くにいることで、唾液や排泄物の飛散によっても感染します。皮膚からウイルスが体内に入り込むため、直接触れなくとも感染し、発症する場合もあります。
エボラ出血熱の治療法
エボラ出血熱を予防するためのワクチン等はなく、現在でも研究が続けられています。そのため予防法としては、エボラ出血熱の発生はアフリカ中央部で流行するため、流行している地域へは近づかない事が重要です。動物の死体に近づくことも危険です。日本では厚生労働省が海外渡航者のための注意喚起として、エボラ出血熱の情報を公開しています。海外に渡航予定がある方は情報を確認し、感染経路などを頭に入れ、直接触れる事がないようにする事が重要です。
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