マラリアの症状

マラリアに感染すると、7-40日程度の潜伏期間の後に発熱発作が起こり、下記のような症状が出ます。
・38℃以上の発熱
・悪寒や震え、冷や汗、寝汗
・発熱に伴う頭痛、関節痛、筋肉痛
・嘔吐、下痢、腹痛
発熱発作の間隔は明確な周期性がなく不定期です。
・三日熱マラリア、卵形マラリア
48時間
・四日熱マラリア
72時間
・熱帯熱マラリア
36時間から48時間
重症の場合は、意識障害や呼吸困難などが起こります。なかでも熱帯熱マラリアは、脳症や急性腎不全、肝障害といった深刻な合併症を引き起こし、死に至る場合があります。症状からは熱帯熱マラリアかどうかは分からないため、熱帯地方へ渡航後に高熱をきたした場合には専門施設での早めの受診が必要です。

マラリアの原因

世界三大感染症のひとつであるマラリアの原因は、「ハマダラカ」という雌蚊に刺されることにより、マラリア原虫が体内に侵食することで発症します。
具体的には、
1. ハマダラカが持っているスポロゾイトが体内に入ると、肝臓に移行し、そのスポロゾイトが急速に分裂をし、シゾントが発生する
2. シゾントは感染から72時間以内にメロゾイトに形態変化する
3. 成熟したメロゾイトが赤血球を破壊し、それが原因で発熱等を起こす
ことがマラリアの原因と症状が悪化するメカニズムになっています。
また他の蚊がマラリアに感染した人の血を吸血し、さらに他の人に咬みつくことで、発症する場合もあります。

マラリアの治療法

防蚊対策でマラリアを予防します。蚊帳や防虫スプレー、殺虫剤、蚊とり線香などの対策グッズを使用し、外出する場合は肌の露出の少ない明るい色の服を着用します。日暮れから夜明けまでの時間帯はハマダラカが活発に活動するので、外出を控えます。
次の場合は、マラリア予防薬の服用が推奨されます。渡航前に医療機関への相談をお勧めします。
・マラリアの潜伏期間の7日以上滞在するとき
・悪性熱帯熱マラリアの高度流行地への渡航
・適切な治療を受けられる医療機関の少ない地域に滞在するとき