色素性乾皮症(XP)の症状

色素性乾皮症は、日光の中に含まれる紫外線が皮膚に当たると、乾燥したり、多くのシミができます。そして、日光に当たった部分に皮膚がんを生じてしまう可能性がとても高くなる病気です。
  
生後6ヶ月くらいまでは皮膚は正常なので、色素性乾皮症とは気づかないのが普通です。しかし、生後6ヶ月から3歳くらいまでの間に、日光に当たった後にシミや水疱ができることによって親が気づき、病院に連れて行って診断されるのが一般的な発見のされ方です。
  
軽症の場合には、そばかすのように見えることもあります。また、羞明感と言って光を眩しく感じる現象や、神経症状、発育障害などを伴うこともあります。

色素性乾皮症(XP)の原因

色素性乾皮症は常染色体劣性遺伝で遺伝することが分かっています。ヌクレオチド除去修復遺伝子、または、損傷乗り越え複製機構のどちらかに異常があるため、紫外線によって傷付けられた遺伝子の修復をすることができません。
  
紫外線が皮膚に当たると、遺伝子に傷が付きます。通常であれば、遺伝子に傷が付いても修復されるのですが、色素性乾皮症の患者さんは傷を修復することができません。そして、傷が修復されないままの状態で傷が残ってしまうので、紫外線が当たった部分にたくさんのシミができてしまい、皮膚がんへと至ってしまいます。

色素性乾皮症(XP)の治療法

色素性乾皮症は、今のところ根本的な治療法は見つかっていません。しかし、とにかく日光が当たらないようにする、遮光を徹底する必要があります。遮光をすることで、かなり皮膚がんの予防効果が高まります。皮膚がんが見つかった場合には、早い内に切除することで、皮膚がんの広がりを抑えることができます。
  
日頃から、日焼け止めを使用することは必須です。SPF30以上の物を選択し、効果が薄れないよう、2時間を目安に塗り直すことも肝心です。また、室内に居ても紫外線の影響を受けてしまうので、遮光フィルムを貼るなどの対策も有効です。