糖原病の症状

糖原病は、肝型の場合、低血糖、肝臓腫大、低身長などの症状が現れます。低血糖を起こすと、軽い場合は頭がぼーっとする程度ですが、重症になると昏睡状態に陥ってしまいます。  
   
また、肝臓にグリコーゲンと共に脂肪が蓄積されることにより、肝臓腫大が起こり、子どもの場合はお腹が大きく風船のように膨れて見えることもあります。また、肝腺腫ができ、悪性化する可能性もあります。その他にも、肝硬変、人形様顔貌、高乳酸血症、高尿酸値など、様々な症状が現れる可能性があります。
   
筋型の場合、筋力の低下や、筋肉が崩壊されて起こるミオグロビン症などが起こります。肝筋型の場合には、肝型、筋型、両方の症状が現れます。また、心筋型の場合には、心不全の症状が現れます。

糖原病の原因

糖原病は、酵素の先天的な異常により、グリコーゲン(糖源)が分解されず、異常に蓄積されてしまうことが原因で起こります。
グリコーゲンの合成や分解には、たくさんの酵素の働きが関係しています。
しかし、それら多くの酵素に遺伝子異常があると、肝臓や筋肉に異常に蓄積されてしまいます。その結果、肝臓や筋肉を中心に様々な形で症状を引き起こすこととなります。糖原病の原因の大半は、常染色体劣性遺伝と言われています。

糖原病の治療法

糖原病は、根本的な治療方法は確立されていないのが状態です。そのため、食事療法が治療の中心となります。
 
肝型の場合、特殊なミルクを用いたり、食事の回数をこまめに増やし、血糖値を維持します。また、乳糖、果糖、ガラクトースなどの糖分が制限されることもあります。場合によっては、肝移植が行われることもあります。
  
筋型の場合、高蛋白食を食べ、激しい運動はしないようにします。
心筋型の場合、重症な場合には心移植が行われることもあります。