過少月経の症状

過少月経では、月経時の血量が異常に少なくなります。しかし、基準量が定められているわけではないので、普段の月経量と比較するしか、少ないかどうかを知る方法がありません。
過少月経であると、不妊となることも多いといえます。
  
器質性の過少月経の場合には、原因となる子宮の異常を呈する病気がありますので、その病気の症状が現れます。通常、原因となる病気の進行に伴い、症状はひどくなっていきます。  
  
異常のない機能性の場合には、無排卵などが考えられますが、無排卵の場合は身体に症状が特に出ないので、月経量から判断するしかありません。

過少月経の原因

過少月経は、子宮に異常がある器質性の場合、子宮内膜炎、中絶や流産で掻爬をすることによって起こる子宮内の癒着(アッシャーマン症候群)、子宮の発育が十分でない子宮発育不全症などが原因として考えられます。
  
子宮に異常が無い機能性の場合には、排卵期になっても排卵しない無排卵周期症や、黄体ホルモンの分泌が不足する黄体機能不全などが原因として考えられます。

過少月経の治療法

過少月経は、子宮発育不全が原因の場合には、カウフマン療法が行われます。カウフマン療法とは、月経の周期に合わせて卵胞ホルモンと黄体ホルモンを補充し、周期的に月経を起こさせ、子宮の発育の手助けをする治療法です。
   
子宮癒着の場合には、癒着を剥がし、再癒着しないように防止すると同時に、ホルモン療法で月経を強制的に起こさせることもあります。
  
機能性の場合には、セキソビットやクロミフェンなどの排卵誘発剤の投与やカウフマン療法を行います。少ない量の薬から始めるのが一般的です。