角膜びらんとは
角膜びらんは、目の角膜の表面上皮が部分的に剥がれてしまった状態のことです。角膜の外傷によって引き起こされるほか、近年ではコンタクトレンズの不適切な使用やドライアイなどを原因として発症するパターンも増えています。感染を伴ったり角膜中央の傷があると後遺症を残すこともあります。人によっては再発を繰り返すこともあります。
角膜びらんの症状
角膜びらんは、角膜上皮がめくれてしまう病気です。角膜内部がむき出しになってしまうため、様々な症状が出ます。角膜びらんの主な症状は、目の痛みや充血、ゴロゴロとした異物感などです。涙も多く出ますが、結膜炎などのように目ヤニが大量に出るということはありません。その他、まぶしさを感じたり、視力障害が出る可能性もあります。重度になるとまぶたの腫れを伴うこともあります。
また、何度も繰り返してしまう再発性角膜びらんの場合には、これらの症状がさらに強くなり、特に痛みは甚大です。朝起きた直後に突然起こりやすいのも再発性角膜びらんの特徴です。角膜内部が露出しているため、感染症にもかかりやすくなります。
角膜びらんの原因
角膜びらんの原因の大半は外的な要因です。最も原始的な理由は外傷です。爪でつい角膜をひっかいてしまったり、逆さまつげになって角膜を傷つけたりといった可能性が考えられます。それに加え、近年ではコンタクトレンズの不適切な使用による障害も増えています。コンタクトレンズを外さないまま寝てしまったり、使い捨てではないコンタクトの洗いが不充分だったりといった場合には、角膜びらんの原因となりがちです。カラーコンタクトの場合にはさらにリスクが高いという報告もあります。ドライアイも角膜びらんの原因です。目が乾燥してしまうと角膜が傷つきやすくなっているためです。
再発性角膜びらんについては、角膜ジストロフィーや糖尿病などの原因が考えられます。
角膜びらんの治療法
角膜びらんを予防するためには、目を乾燥させないことが重要です。潤いを保つことができればそれだけ角膜は傷つきやすくなります。コンタクトレンズの使用者は適切な使用を心掛けることが大切です。ドライアイの人はアイケアを怠らないことが大切です。しかし再発性角膜びらんについては、予防するための決定的な方法がまだありません。病気由来のものであれば病気の治療を優先することで予防にも繋がりますが、外傷由来の再発性角膜びらんは防げません。発症するたびに速やかに眼科を受診し、しっかりと完治させることが大切です。
- このコンテンツは、病気や症状に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法、専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証するものではありません
- 専門家の皆様へ:病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください