顎口虫症とは
顎口虫症はがっこうちゅうと読みます。感染症科に関連する病気で、顎口虫の幼虫が寄生したものを生食することにより感染します。マムシ、サンショウウオ、ブルーギルなどを生食することで感染します。生食後数ヶ月で皮膚に移動性の赤みを伴う線の発疹が出現し、かゆみや痛みをもたらします。
顎口虫症の症状
顎口虫症は皮膚に寄生するので肌に赤み、痒み、腫れなどの症状が起こります。皮膚上を寄生虫が移動するため、蛇行線や移動性の浮腫がみられます。みみずばれや瘤のように見えることもあります。症状には個人差がありますが、初期には腹痛や腰痛が多いです。皮膚の瘤や腫れは自然消退と別の部位への出現を繰り返します。
虫が腸管壁に潜り込むと、激しい腹痛、吐き気、嘔吐が起こり腸閉塞と似たような症状になります。まれに虫が目に入ることもあります。目の症状としては失明があります。
喉に入って呼吸困難、頭に入って脳障害などを引き起こす可能性があります。
酒の肴、強壮剤、民間療法などから経口感染する場合が多いです。加熱したかどうか不確かな場合、医師に正確に伝えることで診断に役立ちます。
顎口虫症の原因
ドジョウやホタルイカなどには顎口虫という糸状ひも状の線虫がいます。これを口にすることで虫が皮膚の下を這い回るようになります。動きに沿って赤みを帯び、肌が腫れたり、痒くなるのが顎口虫症です。すっぽんやヘビ、ブラックバスなどにも寄生していますので、生血を飲んだり刺身で食べたりすると発症する場合があります。海外旅行などで淡水魚を食べて感染する場合があります。東南アジアへの旅行で、不完全な熱処理をした食事が原因で発症する場合が多くなってきています。輸入食品でも注意が必要です。
顎口虫症の治療法
顎口虫症の予防、生ものの摂取を控え、完全に加熱してから食べることでしょう。特に東南アジアへの海外旅行の場合は、この点を注意してください。顎口虫は2ミリ程度ですので、皮膚の下に確認出来る場合、直接取り除くことで治療できます。しかし、他に虫が存在していたり、皮膚や内臓に隠れている場合には駆除薬を服用します。それでも治療できない場合には外科手術が必要になります。
薬が孵化していない虫の卵には効かない場合があります。免疫力を高める効果のある薬を服用したり、強心剤やビタミン剤を併用して体力の低下を防ぐ場合もあります。
治療後は、便や痰、血液検査で虫卵がいないかどうかを確かめる必要もあります。
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