足関節滑液包炎とは
足関節滑液包炎は、足首の関節部分にある滑液包が炎症を起こし、痛みや腫れを発症する病気です。 関節部分にある滑液包には液体が含まれており、骨と骨が擦れ合う時に潤滑油の働きをし、摩擦を減少させることで傷めないようになっていますが、過度に力が掛かったり酷使したりすることで、炎症を起こします。
足関節滑液包炎の症状
足関節滑液包炎は、一般的には患部に腫れや痛みを生じます。急性の場合、早ければ数時間程度で痛みが発生し、症状が酷い場合には足首部分の皮膚が赤く腫れ上がります。また、細菌誘導性や結晶誘発性の足関節滑液包炎の場合は、痛みが強く、患部に熱を持つこともあります。
足関節滑液包炎を繰り返し発症するか、患部を酷使するなどして炎症が起きている状態が長引いた場合、慢性の状態となり、数ヶ月程度症状が治まらないこともあります。長時間炎症を起こし続けている場合は、患部の線維化による可動域の縮小や、患部の筋力の低下などが見られ、再発しやすい状態になります。
このため、症状が出た際には、患部を安静にするなど注意が必要になります。
足関節滑液包炎の原因
足関節滑液包炎を発症する原因は、過度な運動などによる足首の酷使や長時間の正座、あるいは感染症や痛風などによります。関節部分には滑液包があり、滑液包は滑液によって満たされています。正常時は、この滑液包によって可動部分の摩擦を減少させることで、損傷を防いでいます。
しかし、スポーツなどによる連続的あるいは日常的な酷使によって、過度な刺激や圧力が加わることで過剰に滑液が分泌され、滑液包の滲出液を生じ、炎症が引き起こされます。長時間の正座などにより、足首の前方部分に刺激を与え続けるような動作をすることで、足関節滑液包炎を引き起こすこともあります。
また、黄色ブドウ球菌などによる感染症や痛風、偽痛風、関節リウマチや外傷なども炎症の原因となります。
足関節滑液包炎の治療法
足関節滑液包炎の予防は、足首に過度に負担が掛かるスポーツや、長時間の正座などで足首部分を酷使、あるいは過度な刺激を与えないように注意します。また、普段から包帯やサポーターなどを利用し、足首部分の負担が出来る限り軽減されるようにします。感染症や関節リウマチ、痛風などを原因とする滑液包炎の場合には、主として該当する病気の治療を行います。
足関節滑液包炎を発症しやすい場合は、足首部分の滑液包を外科的に切除するという方法もあります。
足関節滑液包炎の症状が出た場合には、患部を出来る限り安静にし、早めの受診を心掛けます。
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