結核性関節炎の症状

結核性関節炎の症状は、まず、関節に水がたまることから始まります。関節や股関節が痛み、腫れるようになります。放っておくと、硬いしこりができ、進行するにつれて外側に膿が出るようになります。皮膚にまで、穴が開き、そこから、膿が体外に放出されるのです。微熱や食欲不振、寝汗などの症状を伴うことが多く、肺結核の症状も見られるようになることが多いです。
  
安静になると痛みは軽くなるのですが、動こうとすると多少痛むだけなので、診断が遅いと関節の動きが徐々に鈍くなり、炎症性の肉芽が発生し、周囲の組織が破壊されるようになります。それに伴って、筋肉も委縮し始めるのです。
また、リウマチから起こった場合は、さらに悪化します。

結核性関節炎の原因

結核性関節炎にかかる人には、ある特徴があります。
  
1つ目は、高齢者であることです。この病気の原因は、血液を循環する結核菌にあります。結核菌は、股関節や膝関節に感染することが多く、高齢者の場合、免疫力や体力が低下しているので、かかりやすくなります。加齢も原因の1つであると考えられています。
  
2つ目は、糖尿病を患っていることです。それほど、痛みを伴うことはありませんが、痛みが長期にわたって持続するため、結核性関節炎が治りにくいと言われています。
結核菌は非常に潜伏期間が長いため、若い時に結核にかかって治ったと思っても、高齢になってから再びかかる可能性があるのです。このため、中年から高齢にかけて発症しやすい病気だと言えます。

結核性関節炎の治療法

結核性関節炎は、発見されるのが遅いので、検査を受けて早い段階から治療を始めることが大事です。結核性関節炎の検査には、いくつかの検査方法があります。
予防するには、検査が重要になります。
  
1つ目は、血液検査をする方法です。血液中の赤血球の沈降速度を計測することによって、炎症性の変化を調べます。
  
2つ目は、骨の状態を調べる方法です。骨の状態を調べるために、X線検査や病巣の範囲をMRI検査によって画像を判別したりします。さらに正確に診断するために、関節の中の組織から結核菌を見つけ出し、特徴的な結核種を見つける病理組織検査が行われることもあります。

薬物療法など結核に準じた治療を行います。