外傷性視神経症の症状

外傷性視神経症による症状には、著しく視力が低下したり、あるいは視野に障害がおこるといったものがあります。また、外傷に伴って鼻からの出血を伴うこともあります。この病気は、前額部への強い打撲によって生じる事から、その打撲があるかどうかがまずは症状を見極める要因の一つです。
しかし、事故などにより視神経管周辺の組織を強く打撲した場合には、まぶたなどが大きく腫れて垂れ下がっている場合が多いです。そのため、実際に視覚障害などの病状が起こっているかどうかを見極めることが難しい状態が多いです。そのため、医師によって外傷性視神経症による視覚障害が生じていないかどうかを詳しくチェックすることが、病状を見極める手掛かりになります。

外傷性視神経症の原因

外傷性視神経症が起きる原因は、視神経管周辺の強い打撲によって、視神経に問題が生じることによるものです。視神経管は、視神経が頭蓋骨の中に入っていくための細い穴です。しかし、外からの強い打撲が元となって、視神経管で視神経に圧迫が生じ、視覚に異常をきたします。
視神経管内の血腫が原因となるほか、大きな事故によって組織が強く圧迫されている場合に、外傷性視神経症を引き起こす要因になります。視神経管への強い衝撃は、前額部の眉毛の外側部分への強い打撲が問題となることが多いです。そのため、もしその部分を強く打撲した後に、急激な視力の低下や視野の傷害などの異常が見られるようになった場合には、外傷性視神経症が起こっている可能性があります

外傷性視神経症の治療法

外傷性視神経症の予防方法としては、なるべく視神経管に至る衝撃を避けることが必要です。前額部の、眉毛外側部分への打撲が原因となる場合が多い傾向にあり、日常生活の中では、バイクに乗る時はフルヘルメットを使うなど、顔への打撲をできるだけ避けることが、予防策として有効です。
もし外傷性視神経症が疑われる場合には、これ以上の視覚障害の症状の進行をくい止めるために、はやい段階での副腎皮質ステロイドの投薬などが有効とされています。