口角びらんの症状

口角びらんは唇の端っこの口角部分の皮膚や粘膜が炎症を起こし発赤したり、ひび割れによる溝ができて、白くただれ潰瘍ができ、かさぶたができたりします。一般的に、左右の口角部分に同時に同じように現れ、痛みを生じ、このような症状を繰り返すことも多いです。

幼少期の男児や更年期以降の女性はこのような症状が出やすいといわれています。

唾液によって口角部分の皮膚が弱くなりやすいため、口を大きく開けると口角が裂けて痛みを伴い、不衛生な状態にしていると細菌感染をおこしてただれがひどくなります。また、かさぶたを無理にはがそうとすると出血することもありますし、酸っぱいものを食するとしみて痛みを伴います。こうした不快感がおよそ一週間程度は続きます。

口角びらんの原因

口角びらんの原因は、小さな子供であれば口角についたよだれを放置したり、食べ物の残りかすに細菌が感染して発症することが多いとされています。
成人の場合は、ファーストフードやコンビニ弁当あるいは過度なダイエットなどで栄養バランスが崩れていることが原因となっている可能性があります。
また、糖尿病などで免疫力が落ちている時に、細菌やカンジダなどのカビに感染しておこることもあります。貧血、ビタミンB欠乏症でも起こります。抗生物質や副腎皮質ホルモンなどの薬を長期使用している場合も発症する可能性があるとされています。唾液の性質やかみ合わせの問題で、口角にしわができやすい、口角部をなめる習慣がある場合も発症しやすいと考えられています。

口角びらんの治療法

口角びらんの予防としては、子供の場合でも大人の場合でも、口まわりや口角を清潔に保つことを心がけます。特に発症しやすい幼少期の男児や更年期以降の女性は気をつけることが大切です。

ビタミン欠乏や貧血なども原因になりやすいので、過度な食事制限や偏食をさけて、バランスのいい食事をとります。

かみ合わせに問題がある場合には、歯科医院にて治療をおこないます。
糖尿病など口角びらんの原因となる疾患を抱えている場合には、生活習慣にも気をつけ、その疾患に対する治療を適切におこないます。

また、慢性的に症状が出やすく再発しやすいため、心身と食事のバランスをしっかりと取り、口腔ケアをおこない清潔感を保って予防につとめることが大切です。