外耳腫瘍とは
外耳腫瘍のほとんどは良性であることが知られています。耳介というのは耳たぶのことで、外耳というのは耳の一部で耳から鼓膜まで続く場所を指しています。この場所に腫瘍ができると聴力が低下したり、耳垢がたまってしまいます。自覚症状があるので自分で受診することが多いです。
外耳腫瘍の症状
耳や耳の中に耳垢がたまったり、音が聞こえにくくなることが外耳腫瘍の症状としてあげられます。めまいや耳鳴りなどの症状が起こることもあります。外耳か中耳かといった場所によっても症状が異なり、中耳のほうが外耳よりも重症で頭痛やめまい、難聴や耳垂れ、嘔吐などが起こることが知られています。外耳道や耳介の皮膚を押し上げて腫瘍が生じ、痛みなどは感じませんが、つぶれるとオカラ状態になります。腫瘍が進行すると耳鳴りや難聴だけではなく、耳出血や耳は平衡感覚をつかさどっているため脳神経にも障害をもたらし、めまいをひきおこす場合があるのです。耳垢の量が尋常でなく増加したり、耳がふさがっているような感覚を持つ場合もあります。
外耳腫瘍の原因
外耳腫瘍になる原因としては、子どもの場合にはプールで水が耳に入ったことにより発症する場合があります。たいていの場合には自然に痛みが解消しますが、プールの水で耳垢がふやけたり、塩素によって炎症が生じたりします。サーフィンなどのマリンスポーツをする人も同様です。耳かきをしすぎたなどの刺激によるものや発汗によるもの、ブドウ球菌などを原因とする感染症もよくみられます。アレルギーや湿疹、疥癬、皮膚炎などが原因の場合もあります。花粉症や蓄膿症などの鼻づまり、鼻水、くしゃみなどの症状から腫瘍的病変となって、のどの痛み、耳の痛みまで発展する可能性があります。ひどくなって化膿してしまい、激痛になる場合もあります。
外耳腫瘍の治療法
外耳腫瘍の予防としては耳介や外耳道などを刺激しないことが一番です。耳かきはやわらかい綿棒などを使って優しく適度におこなうこと、プールやサーフィンなどをする場合には耳栓をしたり、水泳直後に耳をよく洗浄することなどがあげられます。痛みやかゆみ、腫れなどが生じた場合もできるだけ触らずに医師の診察を受けて経過を見守ることが大切です。感染症を予防し、アレルゲンを避け、通気性をよくして清潔に保つことが必要です。再発する可能性も高いので湿気の多い場所を避け、健康的な生活をこころがけることも大切になります。耳のきこえが悪い、痛みがあるなどの症状が出てきたら、診察を受けることが悪化を防ぐことにつながります。
治療は、腫瘍の種類や状態に応じて決められますが、温存して様子をみる場合もあります。
腫瘍切除のための手術、レーザーによる治療、放射線治療も併用される場合があります
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