水尿管症とは
尿管が狭くなることで、尿が膀胱に流れず腎臓に尿が溜まってしまい、腎臓が腫れている症状のことを水尿管症といいます。そこに細菌が関与すると腎盂腎炎から病原菌が全身を巡って敗血症になる場合があります。水尿管症になると腰の痛みや背中の痛みがある場合があり、手術などで原因となる尿路障害を解消できれば症状はよくなります。
水尿管症の症状
水尿管症はほとんど自覚症状がないのがほとんどです。人間ドックなどで発見されることが多く、先天性の場合にはお腹がはったりすることで診察を受け、判明することが多くあります。進行は緩やかで尿が腎臓に滞留することで血液中の老廃物の影響を受けやすくなり、バイ菌や感染症を起こしやすく腎機能が低下していきます。尿路感染は発熱、けいれんなどの症状を引き起こし、敗血症に至る場合があります。また腎臓自体にも腎機能障害を引き起こすことがあります。
お腹の痛みや脇腹の痛み、しこりがある場合もありますが、血尿がまれに生じる場合もあります。腰や背中の痛みと血尿が同時に発症した場合には水尿管症を疑って、泌尿器科に診察を受けることをおすすめします。
水尿管症の原因
水尿管症には先天性と後天性とがあり、先天性はうまれつき腎臓と尿管をつなぐ尿道が狭く尿管に尿がたまりやすいことが出産前のエコー画像診断や出産後の検診で判明することになります。尿路の障害がなくても、尿流の停滞を引き起こす病気になると発症する場合が特に男児に多く見られます。後天性の場合には、腎臓や尿道に異常がみられなくても他の病気に起因した腫瘍や炎症で尿管を圧迫されることによって発症する場合もあります。尿路の通過障害がなくても、膀胱の尿流の低下によっても水尿管症を引き起こす原因となります。
尿路感染症を合併したり、腎機能が低下したりしなければ無症状ですが、尿管に尿がたまって大きくなると腹部に瘤のようなものができます。
水尿管症の治療法
水尿管症は先天性の場合には生まれてすぐ見つかった時には1歳くらいまで少量の抗生物質を予防的に利用しています。狭窄を治療するためには外科的手術も考えられます。後天性の場合には他の病気から発症する場合が多いので、水やお茶などの水分を多く摂取したり、カルシウム摂取を制限したりします。尿路結石や尿路感染症などから発症する場合が多いからです。
薬物療法で悪化するのを防ぐことになりますが、再発を防止するためには水分補給とバランスのよい食事が重要になります。のどが渇いたら水分を取る、眠る前にもコップ1杯の水を飲むなどの方法も効果的です。
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