回帰熱の症状

回帰熱は病原体に感染してから、3日から9日の潜伏期間を経て、寒気や40度前後の高熱が初期症状として現れます。その後、頭痛や筋肉痛、嘔吐などの症状を併発するほか、意識混濁など重症化するケースもあり、注意が必要です。
  
5~6日で熱が下がり、平熱になりますが、1週間後に発熱などの症状が出現します。高熱期においては、熱と頭痛や嘔吐などの二次症状に見舞われ、後に熱が下がる無熱期に入り、これが繰り返えされます。次第にこの間隔が開き、症状が軽減していきます。この繰り返される熱に由来して回帰熱という病名がつけられました。

回帰熱の原因

回帰熱の原因は、回帰熱ボレリアを病原体とする細菌を持っているダニやシラミに噛まれることによって感染し発病します。人から人へ感染はしませんが、海外で発生している地域から日本に持ち込まれてしまう場合があるので注意が必要です。
  
海外ではアメリカ大陸を中心に、アフリカやアジアでは風土病として流行した経緯があり、海外渡航時には、事前に感染症の情報収集などをする必要があります。不衛生な場所や感染例が報告されている場所は近づかないことが懸命です。日本での生息については研究が進められていますが、春から秋にかけて活動が活発になり、やぶや草むらに生息しているという報告があります。

回帰熱の治療法

回帰熱は回帰熱ボレリアを保有するダニやシラミに噛まれることで感染します。回帰熱を予防するためには、これらのダニやシラミに噛まれないことが重要です。野外活動などをする際には、肌を露出した服装は避け、虫よけスプレーなどをすることも有効な手段の一つといえます。
  
また、噛まれた事に気づかない場合もあるため、発熱や頭痛、嘔吐など体に異変を感じた場合は、早めに受診する事も重要です。海外渡航の予定がある場合は、感染症情報を確認し、該当地域には近づかない事も予防法の一つといえます。