食道憩室とは
食道憩室とは、食堂の壁面の一部が外がわにせりだし、ポケット状になっている状態をいいます。先天性と後天性の場合があり、先天性の多くの場合は真性、後天性の多く場合は仮性です。また、症状が出にくいため、胃カメラなどを飲んだ際に見つかることが多くあります。
食道憩室の症状
食道憩室は、通常の場合には、症状らしい症状はほとんどみられません。外側にせり出した憩室が大きくなりすぎてしまった場合などには、内部に食べ物などが入り込むことがまれにあり、憩室に炎症が起きることでの嚥下痛、口臭がでるといった症状があらわれます。また、憩室が食道を圧迫することで食べ物を飲みこみづらい、胸焼け、咳き込みなどの症状がでる場合もあります。特に、憩室の場所が上にあればあるほど、この症状は出やすくなっています。ごくまれに、食堂憩室に穿孔がでることもあり、この場合は、緊急での手術が必要となります。
食道憩室の原因
食道憩室には、先天性のものと後天性のものがあります。先天性の場合は、現時点では原因が解明されていませんが、遺伝による可能性が高いといわれています。後天性の場合、憩室の場所により原因もさまざまです。まず、考えられるのが結核性リンパ腺炎です。炎症が食道まで広がり、壁が癒着をおこして憩室ができます。また、食道の内圧が上がり、食道の粘膜の弱い部分が押し出されてしまう場合もあります。
そのほか、嚥下と筋肉の弛緩のバランスが崩れることにも関係があります。食道のけいれんや、アカラシアなどの食道運動の障害が原因の一つになるのです。
食道憩室の治療法
食道憩室は、先天性の場合もあるほか、後天性の場合にも明確な原因が解明されていないため、確実な予防法はありません。後天性の場合には、結核性リンパ腺炎や、食道けいれんなどが原因となることが多いので、結核性リンパ腺炎などにかからないようにすることが大切です。具体的には、手洗いうがいをしっかりとし、バランスの良い食事と睡眠を十分にとり規則正しい生活をおくります。免疫力や抵抗力を高めることで結核などさまざまな病から体を守ることができ、後天性の食道憩室の予防にもつながります。
無症状の場合は、治療せずに様子をみますが、
症状がある場合には、治療として、外科的手術が行われる場合があります。
具体的には、憩室を切り取る方法と、切除せず縫い縮める方法があります。
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