糖尿病白内障の症状

糖尿病白内障の症状は、水晶体が白濁し、初期では光が眩しく感じる、眼がかすむ、ぼやけて見えるなどの症状が見られます。その後症状が進行すると視力低下や視力障害が生じ、放置すると最悪の場合ほとんど視力を失います。特に明るい所でものが見えにくい症状が強く現れます。
  
また、糖尿病白内障は老人性白内障に比べて、進行が早いことも特徴です。高血糖が続くと若い年齢の人でも発症し、初期の自覚症状を見逃しているうちに2年から3年で視力低下を起こす場合があります。
  
白内障の治療には通常手術が有効ですが、糖尿病白内障の場合術後の経過が良くないことや、糖尿病網膜症へと悪化することもあり注意が必要です。

糖尿病白内障の原因

糖尿病白内障の原因は糖尿病による高血糖が続くことにあります。糖尿病患者が血糖コントロールが上手くいかず高血糖の状態が長く続くと水晶体内の水分とタンパク質が白く濁ってしまいます。白濁する原因は終末糖化産物であるソルビトールという有害物質の蓄積や活性酸素による原因などが報告されていますが、はっきりとはわかっていません。
  
水晶体は眼のレンズの役割を果たしていますが、これが白濁すると光の通過率が悪くなり、水晶体内では光が乱反射を起こすようになります。そのためすりガラス越しのような見え方をするようになるのです。

糖尿病白内障の治療法

糖尿病白内障を予防するためには糖尿病患者は血糖コントロールを適切に管理することが大切です。糖尿病白内障を発症してしまった場合も血糖コントロールを行うことによって症状の進行スピードを抑えたり手術後の合併症のリスクを減らしたりすることが可能です。そのため糖尿病患者は定期的に内科と眼科で検診を受けることが必要です。
  
糖尿病白内障の症状が進行してしまった場合、治療には水晶体と眼内レンズを入れ替える手術を行いますが、血糖コントロールが悪いと合併症や網膜症などのリスクが高まります。