類乾癬とは
皮膚の一番表面にある表皮では、一番深いところにもとになる細胞があり、それが分裂してできた細胞が徐々に皮膚の表面にせり上がっていき、必要なくなるとはがれ落ちて新しい細胞と交代するというサイクルがあります。この過程を角化と呼びます。角化の過程で異常が生じたことによって起こる病気を角化症と呼びます。角化症の一つに乾癬という病気があり、乾癬に似ている病気をまとめて類乾癬と呼びます。
類乾癬の症状
類乾癬の症状は、乾癬と似た白っぽいフケのようなものが付いた赤い発疹ができます。かゆみなどの自覚症状はほとんどなく、何年もかけて徐々に進行していくとされています。発疹の状態によって、局面状類乾癬と苔癬状粃糠疹(たいせんじょうひこうしん)の二つに大きく分類されます。局面状類乾癬は、中高年の男性に多く、胸・腹・手足に赤い発疹ができます。5~6㎝を超える場合やかゆみ・皮膚の萎縮を伴う場合は、菌状息肉症というがんの一種の前駆症状の場合があるとされています。
苔癬状粃糠疹は比較的若い人に多く、胸・腹・太もも・腕に、1㎝程度までの発疹ができるとされています。赤く盛り上がり白いフケのようなものが付着します。治っても皮膚の色むらや跡が残る場合があります。熱や体のだるさを伴う場合もあります。