顎骨腫瘍/エナメル上皮腫とは
顎骨腫瘍とは顎の骨の中に腫瘍ができる病気です。顎骨腫瘍/エナメル上皮腫を含む場合の多くは、歯の組織が変化してできる良性のエナメル上皮腫で、悪性の場合には歯肉ガンとなる場合もあります。歯の形成時に歯とならず固まってしまった歯芽腫も顎骨腫瘍に含まれます。
顎骨腫瘍/エナメル上皮腫の症状
エナメル上皮腫や歯芽腫など歯に原因がある顎骨腫瘍/エナメル上皮腫を含むは、痛みを伴うことがほとんどなく腫瘍の成長も緩やかです。通常はX線の検査によって偶然に発見されます。腫瘍が発見されなかったり放置されたりすると腫瘍は次第に大きくなり・顎が腫れる
・周囲の歯が動揺する
・歯列が悪くなる
などの症状が出ます。
また線維腫、血管腫、繊維性骨異形成症など歯に由来しない顎骨腫瘍では腫瘍が大きくなることで
・周囲の歯が動揺する
・かみ合わせに異常が発生する
・歯茎から出血する
などの症状がみられます。
ほとんどが良性の腫瘍ですが、悪性化することもあるため医師により適切な治療を受けることが必要です。
顎骨腫瘍/エナメル上皮腫の原因
顎骨腫瘍/エナメル上皮腫を含むには歯を形成する組織が原因となる歯原性腫瘍とそれ以外が原因の非歯原性腫瘍とがあります。歯の素となる歯胚(しはい)が胎児期に形成され、エナメル質や象牙質ができていきます。この段階で通常は歯胚が萎んで小さくなりますが、歯原性腫瘍では歯胚がなくならず残ったものが腫瘍となります。これに対し非歯原性腫瘍は歯を形成する組織ではなく歯の周囲の軟組織に発生します。
また顎骨腫瘍には悪性腫瘍の歯肉ガンがあります。発生カ所や良性・悪性と発生の形はさまざまで根本的な原因はまだ解明されていませんが虫歯、喫煙、飲酒などが誘因として考えられています。
顎骨腫瘍/エナメル上皮腫の治療法
顎骨腫瘍/エナメル上皮腫を含むは、発症の根本的な原因が判明していないため明確な予防策はありません。しかし虫歯が原因となることが多いため、虫歯を早期に治療することが効果的です。虫歯は生活習慣病であるので
・定期的に歯科検診を受ける
・砂糖の摂取量を制限する
・正しいブラッシング
などが予防につながります。
またエナメル上皮腫は良性ではありますが再発の可能性が高く、時には転移や悪性化することもあります。顎の腫れなど異常に気がついた段階で口腔外科などに受診、検査などを受けることが望ましいです。
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