線状皮膚炎の症状

発症する期間は、アオバアリガタハネカクシから放出された体液が肌に付着してから数時間~1日の間です。症状としては、皮膚が赤くなる発赤や小水疱を起こし、その後、数日を経ることによって、皮膚上に膿やただれの状態がみられるようになります。

線状皮膚炎という名称が示す通り、肌に線を引くように症状が広がって行く疾患で、治癒したあとにも色素沈着を引き起こす可能性があるのが特徴的です。

線状皮膚炎に罹患した際、この疾患に対する痒みの症状は少なく、やけどをしたときに似た、ピリピリとした痛みを覚えることが症状の特徴となっています。

線状皮膚炎の原因

線状皮膚炎を引き起こす原因は、アオバアリガタハネカクシの体液に含まれる、「ペデリン」と呼ばれる毒素が肌に付着してしまうことです。

アオバアリガタハネカクシは、6月から9月の間に活発に活動するという生態であり、比較的どこにでもいるポピュラーな昆虫です。線状皮膚炎に罹患した際、やけどのような痛みを感じることから、別名「やけど虫」とも呼ばれています。細長いオレンジ色の虫で、頭・胴・尾に入った濃い赤茶色が特徴的です。

ペデリンの毒素が肌に付着し、症状が現れた場合には、重篤化しないうちに、最寄りの医療機関を受診することが必要です。

線状皮膚炎の治療法

線状皮膚炎を予防するためには、やけど虫に接触しないことが大切です。草の多い場所などには、特に注意が必要です。夜間は、照明などに誘引されるため、注意が必要です。

また、室内でやけど虫を見かけた際には、エアゾールでの駆除が推奨されます。万一、身体にアオバアリガタハネカクシが身体や洋服に付いてしまった場合には、直接手で触れたり、潰したりしないように追い払ってください。その後は、流水で速やかに付着していた部分の付近を洗い流すことが重要です。