嵌頓痔核とは
嵌頓痔核とは、進行している内痔核が大きくなり、肛門から脱出、さらに血栓となって腫大した内痔核が肛門に戻らなくなってしまった状態をいいます。嵌頓痔核は痔核の急性期としても知られている、特殊な痔核のひとつです。
嵌頓痔核の症状
嵌頓痔核の症状は、肛門が腫れ上がることによって生じるズキズキとした、強い痛みです。痔核が肛門から出ているため、脱出した部分からの血液や、分泌液が出たりします。痔のいわゆる急性発作とも言えます。脱出部分を肛門内に押し戻そうとすると、さらに強い刺激を与えてしまうため、腫れが膨らんでしまったり、痛みの増大にもつながってしまいます。激しくもあり強い痛みは、座ることもままならず、日常生活に支障をきたし、重症化する場合もあるため、注意が必要です。
嵌頓痔核は、内痔核を持つ女性が出産をする際にいきむことで、脱出したまま戻らなくなってしまうケースもあります。
嵌頓痔核の原因
嵌頓痔核のもともとの原因は、内痔核に対して、何らかの力が加わることです。嵌頓痔核のできる機序は下記の通りです。
・内痔核に何らかの力が加わる
・内痔核が肛門外に脱出
・肛門括約筋が脱出した内痔核を締め付ける
・内痔核が急にうっ血
・内痔核が血栓となり、肛門内に戻らなくなる
また、嵌頓痔核を発症しやすい原因としては、生活習慣が挙げられます。例えば、長時間同一姿勢を保持する、排便を我慢する、辛い食べ物を多く食べる、肛門括約筋に大きく負担のかかる力仕事などです。また、アルコールや喫煙なども、嵌頓痔核を発症リスクを高める原因として挙げられます。
嵌頓痔核の治療法
嵌頓痔核を予防するためには、お尻に負担をかけない生活を心掛けることです。例えば、規則正しい排便習慣を作れるよう、食物繊維を意識した食生活を送ることや、便意を催したら、できる限り我慢しないでトイレに行く事も、嵌頓痔核の予防として大切です。また、下痢を招くような刺激が強い食品はなるべく避け、トイレを済ませた後は温水式浄水便座を活用し、お尻を清潔に保つことも予防の一つです。さらに、内痔核の存在の有無を把握しておくことも、嵌頓痔核を予防する上で重要です。
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