良性発作性頭位めまいの症状

良性発作性頭位めまいの症状は頭の位置を変えた時に突然回転性のめまいや浮動感、立ちくらみが起こるのが特徴です。

朝寝ていた姿勢から起き上がろうとした時や寝返りをうった時、後ろを振り返った時の他、美容院や歯医者で椅子を倒した時などにも発作的なめまい症状が起こります。
めまい症状は通常10秒から1分以内には治まります。

しかし頭を動かすと再びめまいが起こりますが、何度も繰り返していると症状が軽くなっていきます。中にはめまいに吐き気・嘔吐の症状が伴う場合もありますが、耳鳴りや難聴などの症状は伴いません。数週間から3か月以内で症状は自然治癒しますが再発する場合も多くあります。

良性発作性頭位めまいの原因

良性発作性頭位めまいが起こる原因は内耳にある耳石の異常にあると考えられています。
耳石とは内耳の中で体のバランスをとるために働くミクロの石です。この耳石がなんらかの原因で剥がれ落ち、三半規管に入ってしまったことが良性発作性頭位めまいを引き起こす原因と考えられているのです。三半規管に入った耳石が頭を動かした時に刺激を与え、それがめまい発作という症状になって現れます。

耳石が剥がれ落ちてしまう原因は不明ですが、頭部外傷や慢性中耳炎などの内耳感染があった人に比較的発症例が多いとされています。剥がれ落ちた耳石は内耳の中で細胞に再吸収され消失してしまいます。そのため症状は通常数週間で自然治癒します。

良性発作性頭位めまいの治療法

良性発作性頭位めまいの発症を予防することはできませんが、発症してしまったら頭の動かし方を気を付けることで発作を予防していくことができます。症状のある側の耳は上にして寝る、朝起きる時はできるだけゆっくり起きる、頭はできるだけ下げないなどの他危ない場所や作業は避けるなどの日常生活における工夫をします。

そのままでも数週間で自然治癒する病気ですが、リハビリテーションや耳石を元に戻すための理学療法を行うことによって早く治癒することが望めます。