胃肉腫とは
胃肉腫とは、上皮以外の組織に発生する肉腫が胃にできた悪性腫瘍の事です。上皮性の胃癌とは区別されていますが、症状は胃癌と見分けがつきにくく、また胃癌と比較し発生頻度は少ないとされています。胃肉腫には、主にリンパ組織が癌化してしまう悪性リンパ腫と胃粘膜下に発生する平滑筋肉腫などの間葉系細胞由来の悪性腫瘍の2種類があります。
胃肉腫の症状
胃肉腫の症状は、初期段階では胃の調子が何となく悪い程度位なもので、殆ど自覚症状がないと言われています。胃潰瘍のように胃に激痛を感じる事もなく進行しないと表にでないのも特徴です。しかし、病気の進行に伴い胃の痛み、食欲不振、吐き気、嘔吐などの症状が現れてきます。更に進むと吐血・下血したり、貧血を起こす場合もあります。他にも腫瘍が大きくなって破裂し胃の中や胃の外側に出血を起こすこともありますし、時にはお腹辺りにしこりを感じる事もあります。殆ど胃癌の状況と変わらない事から検査して発見されることも少なくありません。
またそれに加え、悪性リンパ腫の場合には体重減少、平滑筋肉腫の場合には膨満感などのような傾向もみられます。
胃肉腫の原因
胃肉腫の直接的な原因は、不明とされています。しかし、細胞を増殖させる遺伝子が何らかにより突然変異を起こし、細胞の増殖が普通より過剰に起こる事が原因とされています。また、胃潰瘍や胃癌などでよく耳にするヘリコバクター・ピロリ菌に感染しているとその存在が胃肉腫を誘発するとも言われています。また、日常での生活習慣や食生活も大きく関わっており、過度のストレスなどの精神的なものや暴飲暴食、多量の塩分摂取、煙草の吸い過ぎ、アルコールの飲み過ぎなど胃に負担を掛け過ぎる事も大きな要因の1つとされています。他にも油っこい物や甘い物、熱すぎる食べ物、カフェイン・香辛料などの刺激物などの摂り過ぎ、運動不足などの影響も考えられます。
胃肉腫の治療法
胃肉腫の予防には、ストレスをためず、規則正しい生活習慣と栄養バランスのとれた食生活を心掛け、なるべく胃に負担を掛けないようにする事が一番重要です。また、塩分の取り過ぎやたばこの吸い過ぎ、アルコールの飲み過ぎなどには十分気を付けて、ビタミンCやカロチノイド類を多く含む自然の生野菜や果物を多く食べる事が効果的です。初期段階では、自覚症状が殆どないため、定期的な胃の検診で早期発見する事がもっとも重要です。また、胃の痛みや吐き気など胃に違和感等を感じたら、すぐに専門の医師に診てもらう事をおススメします。そのままにして悪化すると死亡に繋がるケースもあるので早急な処置が必要です。
治療には、抗がん剤による化学療法があります。
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