慢性円板状エリテマトーデス/DLEの症状

慢性円板状エリテマトーデス/DLEでは、赤みを帯びて丸くかさかさした円板状の湿疹を呈することが特徴です。特に顔や耳、首のまわりなど上半身に集中して現れることが多いです。

酒皶との違いは、比較的平坦でなだらかな隆起をもって赤みを帯びた湿疹がでてくるため、丘疹や膿がない点です。随伴症状として、発熱や倦怠感などがみられることがあります。血液検査や尿検査では異常が見られないことが多く、初期症状としては他の病気との区別はつきにくいことがあります。

皮膚疾患のみが現れることを慢性円板状エリテマトーデス(DLE)と呼びますが、他の症状を併せ持つことで全身性エリテマトーデス(SLE)の初期疾患によるものであったと後日判明することもよくあります。

慢性円板状エリテマトーデス/DLEの原因

慢性円板状エリテマトーデス/DLEは倦怠感や微熱、関節痛を伴うことが多い皮膚疾患であることから、原因は紫外線や寒冷刺激などの環境要因であるとされています。自己免疫疾患であることも判明しており、自分の体を自分の抗体が攻撃してしまうことから免疫のバランスが崩れて皮膚病変が発症するといわれています。

紫外線や寒冷刺激などが原因とされていますが、薬物やウイルスの感染、煙草や煙草の副流煙、妊娠出産、美容形成、外科手術なども理由に挙げられています。遺伝によるものは双子や親族内で発症したりする例が少ないことから否定されている傾向にありますが遺伝的要素からも分析研究がすすめられています。きっかけが明らかでないことから対処療法が難しいとされています。

慢性円板状エリテマトーデス/DLEの治療法

慢性円板状エリテマトーデス/DLEの予防としては紫外線を避けることが必要です。長袖を着用する、サングラスをかける、帽子をかぶる、日焼け止めを塗るなどといった方法があげられます。

また肌に刺激をあたえないために過度に擦らない、清潔な手で薬を塗るなども大切です。寒冷刺激により発症することもと考えられてもいますので、冬は十分な防寒をすることが重要です。また、夏場は清潔な衣服に着替えたり、通気性のよい天然素材の衣類を身に着けることも大切です。

かさかさした手触りになるので保湿効果の高い軟膏を使用してもよいでしょう。湿疹が長引く場合は、皮膚科の専門医の指示に従うことが非常に大切です。