中耳腫瘍とは
中耳腫瘍は、中耳に出来る腫瘍で、比較的珍しい病気です。症状として、腫瘍が大きくなるまで出にくく、耳鼻咽喉科を受診した偶然発見されるケースや難聴や耳鳴り、耳の内部の違和感、顔面神経の痙攣や麻痺といった様な症状が現れてから受診して気がつくケースがほとんどです、自覚症状が出にくい病気です。
中耳腫瘍の症状
中耳腫瘍の症状は、顔面神経麻痺を起こす場合があり、脳から耳の骨の中を通過して顔の筋肉を動かしている顔面神経に中耳付近で出来た腫瘍の影響で次第に進行していくと痺れや痙攣なども引き起こします。また、腫瘍が耳小骨に接している場合には、難聴が起き、自分で気がつくレベルまで進行します。診断には、顕微鏡で鼓膜をしっかりと観察することが大切です。鼓膜自体は半透明なのでその裏側にある腫瘍を透けてみることによって診察することが多く、腫瘍が大きく進行している場合などは、鼓膜から押し出てくるような発達をすることがあり、その場合ははっきりと確認ができます。基本的には、小さな腫瘍ですが最近のMRIなどの機器の進化によって、偶然発見されるケースも多く、腫瘍の性質の判断まで出来ることもあります。
中耳腫瘍の原因
中耳腫瘍の原因については解明されていません。ですがそもそもの発症頻度も低い病気ですのでそんなに心配する必要はないです。治療法も主に手術による外科的処置・治療が行われますが、血液の流れが非常に多い腫瘍である関係上とても慎重に進めていかないといけない上に、近くを顔面神経が通っており、万が一傷つけると顔面障害が発生する点なども難易度があがる理由です。
その為。耳の専門医による受診でしっかりと見てもらうことが大切です。しかし、基本的には良性腫瘍ですので、がんではありません。ごく稀の症例のうち、さらにごく稀なケースでは、がんが出来ることがあり、その場合は、扁平上皮がんということになり、診断がとても難しくなります。
中耳腫瘍の治療法
中耳腫瘍の予防方法は、原因がはっきりと解明されていない以上、予防の手立てがありません。出来るだけ早くの発見することで、症状が出る前に治療を開始することが一番です。その為には、定期的な健康診断や耳鼻咽喉科への受診などでその兆候をつかむことが大切です。発症する確率がとても低く、稀な病気ではあるので常に意識しておくことは難しいですが、日頃からの生活習慣を整え、メリハリのある生活をすることが、予防につながります。顔に違和感があり、耳が聞こえずらいなどの症状が現れた場合には、すぐに専門医のいる病院にいきましよう。
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