好酸球肺浸潤症候群の症状

好酸球肺浸潤症候群による症状としては、咳や呼吸困難といった病状が現れます。また、皮膚や粘膜の色が青紫色になるチアノーゼに陥ることもあります。ただし、この病気の症状が軽症である場合には、問題が体に現れないこともあります。

また、好酸球が、喘息に近い症状を引き起こしている場合もあります。そのため、喘息の治療を受けていても改善せず、手足の痺れや腹痛、皮膚炎といった病状が現れている場合には、好酸球肺浸潤症候群である可能性もあります。

血液中の好酸球が長期間にわたって増え続けると、体内の各種の臓器の不全を引き起こす可能性があり、特に心臓に対して重い合併症をもたらす可能性があることから、注意が必要です。

好酸球肺浸潤症候群の原因

好酸球肺浸潤症候群が起きる原因としては、血液中の好酸菌が、肺の中に湿潤することで引き起こされることにより生じます。好酸球は、アレルギー物質の侵入や寄生虫に感染した場合に、重要な機能を果たすための存在です。

しかし、好酸球肺浸潤症候群では、その好酸球が問題となって、肺疾患をもたらします。真菌の感染によるアレルギー疾患である場合や、フィラリアや回虫といった寄生虫に感染している場合、あるいは、薬物を原因とする肺炎が問題となっている場合があります。

また、ある種の栄養食品が問題となっていることも可能性としてあります。他にも、原因が不明で、好酸球による肺炎を引き起こしている場合もあり、病状の要因を捉える事は難しいです。

好酸球肺浸潤症候群の治療法

好酸球肺浸潤症候群に対する予防としては、原因となる物質をできるだけ遠ざけることが方法としてあります。真菌の検査や血液検査による免疫を確認します。また、寄生虫の感染地域に滞在していたかなどの調査を行う事が有効です。

ただし、好酸球肺浸潤症候群では、原因が不明であることも多いことから、予防策が必ずしも有効であるとは限りません。この病気であるかどうかの特定を早期に行ったうえで、治療を実施することが有効です。肺をX線検査し、さらに血液検査を実施することで、好酸球の異常増多が問題となっているかでチェックできます。

無治療でそのまま改善する場合もありますが、治療としてはステロイド薬を内服する薬物療法があげられます。
ステロイド薬で改善が見られない場合、抗がん剤を併用する事もあるでしょう。