無芽胞嫌気性菌感染症の症状

無芽胞嫌気性菌感染症により引き起こされる症状としては、敗血症の各種病状があります。敗血症が体に生じた場合には、吐き気や嘔吐、さらに発熱や寒気といった病状が現れます。

さらには、興奮や不安、皮膚への出血に加えて、顔面が蒼白になるといったことが起きます。また、症状が重くなった場合には、血圧の低下や意識障害といったショック症状を示すようになります。

さらに場合によっては、体の臓器の各種の機能が低下するために、腎臓や肝臓の不全、あるいは呼吸不全といった状況にまで進行する恐れも可能性としてはあります。

そのため、無芽胞嫌気性菌感染による敗血症の病状が現れた場合には、原因の解決と病状を和らげる対応を必要とします。

無芽胞嫌気性菌感染症の原因

無芽胞嫌気性菌感染症が起きる原因には、無芽胞嫌気性菌への体内感染があります。嫌気性菌は、酸素がない場所を好む細菌であり、酸素がある場所では生存することができません。主に、バクテロイデスやペプトストレプトコッカスといった無芽胞嫌気性菌があります。

この細菌は、人間の皮膚や粘膜に広く存在する菌です。特に、消化器官に多く生息しています。そのため、通常であれば、人間の体に危害を加えるということがありません。

しかし、体の中の無菌部分に無芽胞嫌気性菌が感染した場合には、敗血症などの病状を引き起こします。感染する原因としては、虫垂炎を原因とする腹部の穿孔や、腹部の外科手術などが感染の問題を引き起こしている可能性があります。

無芽胞嫌気性菌感染症の治療法

無芽胞嫌気性菌感染症に対する予防方法としては、体内の無菌部分に対して、無芽胞嫌気性菌を感染させないということが大切です。

一方で、人間の体の皮膚や消化器官には、すでに無芽胞嫌気性菌が多数存在しています。そのため、感染の原因となる病気の予防や、外科手術を行う際の無芽胞嫌気性菌に対する感染予防を徹底して行う事が必要です。

もし、無芽胞嫌気性菌に感染した場合には、抗菌薬によって治療を実施します。また、菌感染の原因となっている穿孔部分を閉鎖したり、膿を患部から排出するなどの、外科的な処置を必要に応じて行います。