洗剤・界面活性剤中毒とは
洗剤・界面活性剤中毒とは、食器や衣服を洗浄するための薬剤を服毒することにより起こる病気です。服毒した量が少量であれば、あまり問題はありません。しかし、洗剤などを大量に服毒した場合には、消化器系や神経系に対して各種の異常をもたらし、場合によっては死に至ることもあります。
洗剤・界面活性剤中毒の症状
洗剤・界面活性剤中毒がもたらす症状としては、初期症状としては、かぜや食中毒に近い病状が起きます。嘔吐や腹痛、さらに下痢などのような病状が生じます。また、口からの吐血や、あるいは下血することもケースとしてあります。またさらに神経症状しては、筋力が低下したり、脱力やあるいはけいれんといった病状が起きます。洗剤などを大量に服毒した場合での洗剤・界面活性剤中毒は、さらに病状が重体になります。肝機能に障害が生じたり、循環血漿量減少性ショックが起こることも十分にあります。さらには患者の体には、肺水腫やさらにはアシドーシスの病状が現われ、病状が進行することにより死に至るということもあります。
洗剤・界面活性剤中毒の原因
洗剤・界面活性剤中毒の原因は、洗剤などの摂取によるものです。家庭で用いられる洗剤には、界面活性剤が含有されています。洗剤・界面活性剤中毒が消化器系に悪影響を与える要因としては、この界面活性剤が持っている蛋白凝固作用が、消化器系の組織に対して悪影響を与えるということが問題としてあります。界面活性剤の中でも、陰イオン系や非イオン系の洗剤に比較して、陽イオン系や両イオン系の毒性が強い傾向にあります。
ただし、一般家庭で使用される洗剤には、有毒な成分の濃度はできるだけ抑えられているため、ただちに悪影響が及ぶことはありません。誤飲、あるいは故意によって、相応の洗剤などの量を摂取した場合に、重い病状が生じます。
洗剤・界面活性剤中毒の治療法
洗剤・界面活性剤中毒への予防の方法としては、洗剤などを摂取しないことが一番の対策方法です。そのため、洗剤などの薬剤を身近で管理する時は、安全面を考えた上で常日頃から注意することが必要です。しかし、家庭用の洗剤などは、日常生活の中で接しやすいものの一つです。もし、扱いを誤ったり、あるいは故意によって洗剤などを摂取した場合には、直ちに体外へと服毒した物を吐き出させる必要があります。また、牛乳や卵白を飲ませることによって、洗剤による体への中毒症状を、緊急的にある程度は和らげるということが可能です。
多く摂取した場合は、早急に受診することが大切です。
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