クロイツフェルト・ヤコブ病の症状

クロイツフェルト・ヤコブ病の初期症状としては、記憶喪失と錯乱で、アルツハイマー病などの認知症と似ています。また、人によっては、協調運動の喪失が最初に起こる場合もありますし、約20%の人には、めまいや複視が突然始まり、精神病症状が生じる場合もあります。

その後、精神機能に障害が進行して、身の回りの衛生状態への無関心や無感情、短期などが現れ、睡眠障害などが起こる場合があります。

そして、発症後、6か月以内に意思とは関係なく筋肉が素早くひきつるようになり、震えや動作のぎこちなさを生じ、協調運動が失われます。歩行がとても不安定になり、どこか危なっかしい感じの足取りで不自然な態勢でいることが多くなります。

それからも、大きな音などに過剰反応するなどの症状が現れ、アルツハイマー病よりはるかに早く進行し、重度の認知症となります。

クロイツフェルト・ヤコブ病の原因

散発性と呼ばれるクロイツフェルト・ヤコブ病は、最もよくみられる型で、全世界に毎年100万人に1人の割合で発生しており、基本的に成人が発症し、主には50代後半から60代です。また、この型の原因は解明されていません。

異型と呼ばれるものは、汚染された牛肉や牛加工食品などを食べることによりブリオン病に感染すると考えられており、英国を中心にヨーロッパで多く発症しています。また、ブリオンの感染源は、臓器移植を受けた場合や感染患者の脳外科手術器具からなどの経路があります。

しかし、可能性はとても低く、日常的な接触や親密的な接触を行っている者でもそのような感染例は報告されておらず、日常生活で感染することはないと考えせれています。

クロイツフェルト・ヤコブ病の治療法

クロイツフェルト・ヤコブ病の予防は、異型と呼ばれる型のみに限って言えば、汚染された牛肉及び牛肉加工食品を食べないと事や医療技術の整っていない地域や設備での脳外科手術を行わないなどで予防することができます。
しかし、この病気の多くの原因が解明されていない以上、予防する手立てがありません。また、現時点で治療することは不可能で、進行を遅らせることもできません。その為、通常数週間~1年2年以内に死に至ります。それでも、特定の症状に関しては、薬剤の投与によって軽減されることもありますが、すべてが軽減される訳ではありません。