クーゲルベルグ・ヴェランダー病とは
クーゲルベルグ・ヴェランダー病は、脊髄性筋委縮症の3型と呼ばれる慢性型です。これは、1歳6カ月以降に徐々に発症し、筋力低下による歩行困難や筋委縮、多少の障害が慢性化します。遺伝による関係がとても濃厚で原因遺伝子は、運等神経細胞生存遺伝子と呼ばれるもので、常染色体性劣勢遺伝です。
クーゲルベルグ・ヴェランダー病の症状
クーゲルベルグ・ヴェランダー病は、公費による負担対象疾患で難病認定です。症状としては、筋力の低下、筋委縮から始まり、深部腱反射の減弱・消失が見られます。具体的には、立ったり歩いていたりが出来ていたのに、転びやすくなるや歩けない、立てないといった症状が出てきます。次第に上肢の拳上も困難になっていきます。クーゲルベルグ・ヴェランダー病は、根本的な治療法が確立されておらず、対症療法のみとなります。また、筋力合わせた運動訓練や関節拘縮の予防のためのリハビリテーションなどを行い、歩行可能な状態を出来るだけ長く維持できるようにしていくことがとても大切です。徐々に進行していきますが、一時的に進行した後、停止する場合もあると報告されています。
クーゲルベルグ・ヴェランダー病の原因
クーゲルベルグ・ヴェランダー病は、運動神経細胞生存遺伝子というのが原因です。第五染色体に存在しており、神経細胞アポトシース抑制蛋白遺伝子修飾遺伝子です。これによって発症することが分かっています。また、クーゲルベルグ・ヴェランダー病は、常染色体性劣性遺伝子です。すなわち、父親由来の遺伝子と母親由来の遺伝子が共に変異を示した場合、子は発病します。また、どちらかが片方だけ変異した場合は全く無症状であり、生涯にわたって発症することはありません。
しかし、保因者にはなるので、将来保因者同士で子が結婚する場合その子供が発症する確率は、25%です。保因者の頻度は、110人程に1人の割合でいるとされており、保因者同士の結婚は約1万分の1の確立になります。
クーゲルベルグ・ヴェランダー病の治療法
クーゲルベルグ・ヴェランダー病は、常染色体性劣性遺伝ですので、予防の方法がありません。遺伝子検査で夫婦両者とも保因者である場合はその子供に可能性がありますが、防ぐことはできません。また、現状根本的な治療法は確立されていない為、発症後は、生涯にわたって付き合っていく必要があります。予防よりも今を生きて、発症した場合は適切な対応をしていくほかがありません。
難病指定されている病ですので誰もが望んでなるわけではありません。そのようなことも考え、社会的に支えあったり、支援していく必要があると考えられており、支援が増えてきています。
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