ウェーバー・クリスチャン症候群の症状

ウェーバー・クリスチャン症候群の症状は、発病した患者によって個々に異なってきますが、基本的には発熱や痛みを伴う皮下結節とされています。結節は当初発火を伴う強い疼痛が現れますが、やがて軟化した後に自潰します。そして、最終的には脂肪組織は萎縮し、陥凹を残して治癒するとされています。
また、皮下結節のほかにも、内臓諸臓器の脂肪組織炎や肝臓の脂肪肝、全身に倦怠感や肝障害、貧血などを発症する場合があります。
ウェーバー・クリスチャン症候群の症状は、ほかの疾患に現れる症状と類似ないし共通する傾向にあるため、断定するには適切な検査を受ける必要があります。検査方法は様々ですが、主に血液検査によって断定されています。

ウェーバー・クリスチャン症候群の原因

ウェーバー・クリスチャン症候群の原因は、脂肪織の炎症が要因と考えられていますが、ほかにも全身性エリテマトーデスや膵癌、膵炎や薬物、外傷などが発病に至る原因としてあげられています。
しかし、ウェーバー・クリスチャン症候群の根本的なメカニズムは現在でも解明されていないままとなっています。従来より感染症やアレルギーが重要視されてきましたが、現在では自己免疫疾患とする説が有力となっています。
発病者の年齢は全体的に年齢・性別問わず広範囲に渡っている一方で、20歳前後の男女を中心に発病例が多く報告されています。

ウェーバー・クリスチャン症候群の治療法

ウェーバー・クリスチャン症候群の予防法は、発病に至る原因が不明であるため、現在でも確立に至っていないのが現状です。また、発病報告が極めて少ないことから、適切な治療法も確立されていないため、結果、発病後の医療スタンスは対症療法が中心となります。
一般的にはステロイド薬の投与となりますが、初期段階においてはプレドニンの服用をベースに、症状の改善をはかっていきます。その際、免疫抑制剤を併用したり、特に症状が重い場合はパルス療法が行なわれる可能性もあります。
また、対症療法の早期的な治療中止は再発のリスクが高いことから、治療は1年間に渡って行なわれます。