磨耗症/摩耗症とは
歯の磨耗とは、「咀嚼以外の原因による歯質の病的な歯のすり減り」と定義されています。したがって歯の磨耗、それ自体は咀嚼機能を営まない異物、例えば硬いブラシや粗い研磨剤の不正使用、爪などを過度に噛む悪習癖によって起こります。また大工や、ガラス瓶吹き職人など職業性習慣に起因するものもあります。磨耗によって生じた歯面は滑沢で硬くなります。
磨耗症の症状
磨耗症の症状は、歯の表面が何らかの原因によって削られることにあります。人間の歯は主にエナメル質によって保護されているため、食事によって熱いものや冷たいものを口から取り込んでも歯に対して大きなダメージを与えることはありません。また、子供の時には歯に神経が通っていない状態であるため、磨耗症となっても大きな痛みは伴いません。大人になってからこの症状を発症させると知覚過敏や虫歯を引き起こすことになるため注意が必要となります。
磨耗による欠損は個々人によって大きな差がありますが、基本的に小さな欠損である場合には年齢を問わずにその症状を感知することができないため、歯の一部が欠損した状態で日常生活を送ることもあります。
磨耗症の原因
磨耗症の原因は、ほとんどが日常生活の中の行動にあります。最も大きな原因となっているものは、歯を磨く行為です。歯は強く磨きすぎてしまうと歯を保護しているエナメル質を傷つけてしまうため、その影響によって歯に痛みが生じることになります。また、歯を磨くときの状況も大きな原因の一つとなります。歯に酸性の成分が含まれているものを当てるとエナメル質が溶けてしまう性質があるため、炭酸飲料を飲んだすぐに歯を磨いてしまうとこれによって磨耗症を引き起こすことになります。これは年齢を問いません。
歯を閉じた時に一部の部分に力を入れると歯が削れてしまうため、職業柄ガラス職人やそれに順ずる職業を職としている人は、比較的この症状に陥りやすい傾向にあります。
磨耗症の治療法
磨耗症の最も簡単な予防は、正しい歯磨きを覚えることです。歯が削れる行為の多くは歯磨きにあるため、歯科医院などに行って歯を傷つけない正しい歯磨きを教わることでこの病気のほとんどを未然に防ぐことが出来ます。また、炭酸飲料や炭酸飲料が入っているアルコールを避けることも予防として大きな効果があります。これらの飲料は、基本的にそのまま摂取したとしても歯を溶かしてしまう性質を持っているため、磨耗症を引き起こす原因となります。
実際にこの症状に陥ったときは、歯科医院に行って薬物添付やレーザーなどによる治療を施さなくてはいけません。子供と大人では対象方法が異なるので、きちんと相談することが大切です。
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