赤色平滑舌の症状

赤色平滑舌では、一般的にみられるはずの、舌の表面にある小さな突起である舌乳頭が委縮して、見かけ上舌乳頭が無くなったように見えます。そのため、舌の表面全体がツルツルになったような症状になります。また、舌の表面が赤くなったように見えることも特徴です。

食べ物を食べた場合、舌全体がひりひりと痛んだり、パイナップルなどを食べると食べ物がしみたりするようになります。場合によっては、甘みや苦み、酸味、しょっぱいなどの味覚に異常が発生する場合もあります。更には、食べ物を飲み込みづらくなるという症状を伴う場合もあります。

多くの場合は、唾液腺の一部を採取して組織検査をすることで診断します。

赤色平滑舌の原因

赤色平滑舌の原因の中には、鉄分不足による鉄欠乏性貧血に起因したり、ビタミンB12の欠乏によって引き起こされる悪性貧血に起因したり、ビタミンB複合体欠乏症に起因したり、いわゆる栄養不足を挙げることができます。

また、口内の唾液の分泌量が減少して口腔乾燥症や、涙液の分泌が減少することによる乾燥性角結膜炎などの症状があらわれる自己免疫疾患の一つである、シェーグレン症候群などの病気の一症状として現れることがあります。

よって、赤色平滑舌がある場合は、他に根本原因となる重大な疾患が潜んでいる場合があります。そのため、血液検査などを行うことにより、他の疾患の有無をしっかりと確認しておく必要があります。特にシェーグレン症候群の疑いがある場合は、生検などの検査をするのが賢明です。

赤色平滑舌の治療法

赤色平滑舌の予防としては、栄養バランスのとれた食事をとる必要があります。特に気を付けるべきなのは、鉄分で、レバーなど鉄分を効率的に摂取できる食事がお勧めです。次には、ビタミン12で、シジミや赤貝、ほっき貝、ハマグリなどの貝類などが効率よくビタミンを補給することができます。
また、シェーグレン症候群の予防策としては、乾燥に荷を使う必要があり、毎日の点眼により目の乾燥を防ぎ、エアコン下など乾燥している部屋を極力避けるなどの配慮が必要です。また、口腔内の清潔を心がけることも重要になります。適度な運動によりストレスを取り除くことも有効です。