症状

糖質代謝異常症には、様々な症状があります。代表的なものは白内障、それから嘔吐、下痢、黄疸、肝不全、感染症などが挙げられます。患者によって症状はまるで異なり、白内障だけ発症する場合もあれば、まったく症状が出ない場合もあります。
遺伝的な要因で乳児が糖質代謝異常症であった場合、一般的なミルクを飲ませると重篤な肝障害などを引き起こす可能性があります。ただし重篤な状態は欧米の白人によく見られるものであって、日本人には極めて稀であります。糖質代謝異常症の乳児に対しては、ガラクトースを除去したミルク、乳製品や乳糖を除去した離乳食を与えることによって食事療法を行います。
成人の場合でも、糖質は食事から摂取する場合がほとんどですから、食事療法や食事制限などで治療を行うことがほとんどです。

原因

糖質代謝異常症には、先天性のものと後天性のものがあります。先天性の場合は遺伝的なものが原因となり、生まれた直後の新生児検査で判明することが多いです。乳児の体に黄疸が見られ、糖質代謝異常症が疑われることもありますが、一般的なミルクを飲ませて順調に体重が増えており、鮮やかな黄色の便が出ていれば正常な状態です。
後天性の場合、偏った食生活による栄養バランスの乱れや、ストレスなどによる自律神経の乱れが原因で代謝異常が起こると言われています。この場は投薬などの治療を受けるだけでなく、食事内容を見直したり生活習慣を変えるなど、患者本人が私生活を改善する努力が必要になります。糖質代謝異常症は様々な病気を引き起こす可能性があるので、専門医の指示に従うことが大切です。

治療法

後天性の糖質代謝異常症の予防は、正しい生活習慣を身に着けることです。忙しい現代社会では、食事の回数や内容が疎かになってしまったり、仕事などでストレスを溜めることが多くなりがちですが、そういった生活を送り続けることで自律神経が乱れてしまい、体内の酵素の機能が低下してしまう可能性があります。まずは規則正しい生活と、適度な休息が必要でしょう。
糖質に限らず、体内で栄養素の代謝の異常が起こった場合、体が栄養不足に陥ってしまうだけでなく様々な病気を引き起こしてしまう可能性があります。少しでも体に異常を感じたら、速やかに医療機関を受診して専門医の指示を仰ぐことが予防につながるでしょう。