乳児皮膚カンジダ症/乳児寄生菌性紅斑とは
乳児皮膚カンジダ症/乳児寄生菌性紅斑とは、乳幼児の間擦部に生じるカンジダ感染症です。乳児皮膚カンジダ症の頻度は全皮膚粘膜ガンジダ症患者の12%程になっています。主に赤ちゃんの股にでき尿や便などで刺激を受けるおむつかぶれから乳児皮膚カンジダ症を併発してしまいます。
乳児皮膚カンジダ症/乳児寄生菌性紅斑の症状
皮膚カンジダ症の症状は一体どういったものなのでしょうか。皮膚カンジダ症の症状は、境目のあまりはっきりしない、赤い患部ができ、そこにはじくじくとしたかゆみがあることが挙げられます。患部とその周辺に水ぶくれや膿が発生するため、かゆみをもってしまうのです。
このかゆみは初期のうちは比較的軽いものなのですが、放置しておくと、そのかゆみはどんどん増していってしまうので、おかしいなと感じたら、患部を清潔にして、早急に病院を受診した方が良いでしょう。
カンジダ症と聞くと、どうしても性病の一種の外陰カンジダ症のことを想像しがちですが、症状が出るのは性器周辺に限ったことではありません。赤ちゃん特有のオムツの使用によって多く起こる乳児皮膚カンジダ症や、口の中に症状の出る口腔カンジダ症も存在します。ですが、外陰部に症状の出るカンジダ症が発症率としては最も多く、その場合の症状は、患部が赤く炎症してしまうことやかゆみ以外におりものの増加も挙げられます。
皮膚カンジダ症は、症状の出る部位別に分類されますが、その他の代表的なものとして、手の指と指の間に症状が出る、カンジダ性指間びらん症というものがありますが、こちらはかゆみが出ることはほとんどなく、出たとしても軽く、ただれてしまっている場合が多くなっています。
乳児皮膚カンジダ症/乳児寄生菌性紅斑の原因
身体のいろいろな部位で発症することができ、患部の炎症以外にもかゆみまで発生するという厄介な皮膚カンジダ症ですが、原因は一体何なのでしょうか。カンジダ菌は粘膜の常在菌なので、だれでも保菌しています。このカンジダ菌を原因菌とする皮膚カンジダ症は、こすれが発生する部分に生じやすいという特徴を持っています。そして、そんなこすれが生じる部分にプラスして、発症の原因として考えられていることとして、高温・多湿の環境、汗をたくさんかく、皮膚を清潔に保たず、不潔な状態を続けるなどの皮膚に菌が増殖しやすい状況を作ってしまうことが挙げられます。こすれやすい部分は得てしてそういった菌が増殖しやすい状況に陥りがちですが、これは発症の原因となってしまうことなので、常に清潔に保つように心がけましょう。
また、ステロイド薬の外用や、糖尿病などによる免疫力の低下も原因の1つとして挙げられますので、併せて注意したいところです。女性特有の原因として、妊娠も原因の1つに挙げられます。妊娠すると、外陰部にカンジダ症が発症することが多々あります。これは何も性的な行為が原因で感染したわけではなく、もともと保菌しているカンジダ菌が、妊娠して免疫力が下がってしまった時に悪さをしてカンジダ症を発症してしまうことが原因なのです。このように、皮膚カンジダ症の原因は多岐に渡ります。
乳児皮膚カンジダ症/乳児寄生菌性紅斑の治療法
ここまで皮膚カンジダ症の症状と原因についてみてきましたが、皮膚カンジダ症は予防できるものなのでしょうか。そして、予防できるとしたら具体的にはどういった方法があるのでしょうか。順番にみていきたいと思います。まず、皮膚カンジダ症は予防できるのかどうかと言うことですが、予防はできます。何度も言っているように、カンジダ菌は誰もが保菌している粘膜の常在菌です。それ自体は病原性が弱いため、特殊な条件が重ならなければ発症することはありません。
ですので、その特殊な条件を未然に防いでしまえば結果的に皮膚カンジダ症の予防につながる、と言うわけです。では具体的にどうすれば良いのでしょうか。
簡単に言えば、皮膚の清潔に心がけることと、免疫力を下げないことが最も重要な予防法となります。まず皮膚の清潔についてですが、毎日きちんと綺麗に洗い、乾燥させることが必要です。ですがこれだけでは十分ではなく、もう1つの重要な予防法である、免疫力を下げないことが大きく関係してきます。いくら綺麗にしていても、免疫力が下がれば、ちょっとしたところから感染してしまう場合があるのです。逆に言えば、免疫力が上がった状態であれば、多少不潔にしていたとしても、発症しない場合があるということです。免疫力を下げない、上げるためにはストレスを溜めないこと、栄養をしっかり摂って、睡眠もしっかりとることが必要となります。以上のことを心がけることで、十分に皮膚カンジダ症は予防することができるのです。
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