産瘤の症状

産瘤は、生まれたての赤ちゃんに見られる頭のこぶです。最近まれですが、逆子の場合はおしりにできることもあります。
  
こぶ自体は大人の手のひらで覆えるくらいの大きさのことが多く、正常な部分の頭皮との境目があまりはっきりしてはいません。触った感じはぷよぷよとしており、押すとねんどのように凹んだままになるのが特徴です。
  
生まれた直後は頭の大きなこぶに驚いてしまいますが、産瘤はだいたいは生後数日で元に戻ります。なかには、時間がかかることもありますが、それでも1週間程度でよくなっていくのであまり心配はいりません。

産瘤の原因

産瘤は、分娩の時にできる皮下の浮腫の一種です。赤ちゃんは、お母さんの産道を通るとき、頭の形を変形させながらおりていきます。その時、先頭となる頭(逆子の場合は足や臀部)が、産道を押し広げるときに、強く圧迫されます。するとその部位の体液やリンパ液などの流れが滞りうっ血が起こります。その体液やリンパ液が溜まってむくみとなり浮腫が起こります。
  
産瘤は、産道の圧迫が強く、赤ちゃんのいる時間が長いほど起こりやすく、また、変形の程度も大きくなります。そのため、難産などで長時間産道にいた赤ちゃんに起こることがあります。

産瘤の治療法

産瘤は自然と治るものなので心配はいりません。
  
ただし、産瘤と同じような症状に、頭血腫とや帽状腱膜下血腫というものがあります。帽状腱膜下血腫も同じように赤ちゃんの頭などにこぶができますが、出血がひどくなりやすいので、注意が必要です。産瘤といくつかの見分けるポイントなどがあるので、医師の診察をしっかり受けることが大切になります。